シェアハウス最大手がマスターリースするインカムゲイン型ファンド
小田急線「読売ランド前駅」から徒歩6分に位置する1棟シェアハウスを取得し、シェアハウス運営事業者「株式会社オークハウス」にマスターリース契約で運営を任せることで賃料収入を得るファンドです。
実績のある大手のシェアハウス運営事業者がマスターリースを行うインカム型で、想定利回り8%というと、なんだか安心に聞こえますが、留意点はないのでしょうか?
最大の留意点は、株式会社オークハウスの経営や運営が安定していれば手堅いファンドになりまうが、もし経営や運営がうまくいかない場合には、ファンドが得る賃料も、物件の価値(売却損益)も大きく棄損する可能性がある、株式会社オークハウスの運営影響が大きいファンドである、という点でしょう。
どんなリスクが想定されるの?
シェアハウスは学生や外国人の入居者が多く、コロナ禍で運営企業の財務が傷んでいる、といった可能性は考慮しておく必要があるでしょう。
コロナからの回復により市場は回復傾向にあるという期待もできますが、今回物件をリースバック方式(事業者が保有する物件をファンドに売却して、ファンドに賃料を支払う形にしている)をとっていることも、その一環の可能性があります。
リースバック取引は、一般的には、①事業者のBSを軽くして資本回転率等を改善する、②不動産の売却益を得る、といったケースで行われます。
今回不動産を売却するオークハウスにとっては、不動産を売却して資金や売却益(決算上の利益経常)が得られる一方で、配当利回り8.5%相当の賃料を支払う構造に変わるわけですから、不動産を売却することが経営的に合理的な状況があった、とみるべきですので、手元資金の不足や決算上の利益不足(利益を計上する必要性)があった、という可能性は否定できないでしょう。
とはいえ、コロナからの回復でシェアハウス市場は回復傾向ではありますし、最悪の状況でも、オークハウス以外のシェアハウス運営事業者に委託先を変更する、といったバックアップ余地がないわけではありませんので、現在収益を得ているインカム型ファンドで想定利回り8%という点には一定の魅力はあるのではないでしょうか。
まとめと、その他リスク
FUNDIはサービス開始早々、キャピタル型(#1 データセンター用地再販)、インカム型(本ファンド)ともに高利回りのファンドを組成しました。
一方で、ファンド運営事業者は不動産の保有、買取再販ともに実施していない、純資産1億円規模の事業者です。
いずれのファンドでも大きな損失が生じた場合に、事業者の財務への影響が大きいことが想定されますので、本件ファンド固有リスクの他に、事業者の信用リスク影響もある点は考慮の上で、分散投資を前提とした投資判断をお勧めします。
・小田急線「読売ランド前駅」から徒歩6分に立地し、シェアハウス業界大手の株式会社オークハウスの所有するシェアハウスを取得し、オークハウスがマスターリース形式で継続運営するファンド
・オークハウスの信用力や運営能力に依存するため過度に過信してはいけないが、コロナ渦からの回復でシェアハウス業態は回復基調な状態で想定利回り8%のインカム型