運営中のリゾートを取得し運営、売却するめずらしいインカム型(キャピタル混在型)ファンド
不動産クラウドファンディングではこれまで、リゾートの開発ファンドはそれなりに扱われてきましたが、運用中のリゾート施設を取得し、運用収入と売却益を狙うインカム型メインのファンドはかなり珍しいです。
リゾートの特性としては景気や気候、海外動向などの影響を受けるリスクがある点はマンションなどの住居系と比べるとデメリットもありますが、開発リスクがなく、インバウンドも増加見通しの中でのリゾートアセットへの投資ができるのは、面白いファンドではないでしょうか?
リゾートの立地は、「沖縄美ら海水族館」のある海洋博記念公園から車で1分程度。
2025年には沖縄北部の世界自然遺産・やんばるエリアにオープンすることが発表されて話題を集めている新テーマパークが建設予定と、立地面ではわかりやすい魅力があります。
施設面では全客室には露天風呂が完備されており、庭ではBBQも楽しめる環境で、リゾート施設としての魅力も感じられる方は多いのではないでしょうか。
抽選で宿泊チケットなどが当たるキャンペーンも開催!
募集開始当初はキャンペーンを実施していませんでしたが、追加でキャンペーンも開始したようです。(6/28追記)
投資対象物件の宿泊体験チケットの他、泡盛などが当たるキャンペーン可能性があるため、投資対象ファンドに実際に宿泊することも可能です。(旅費は含みません)
リゾートの運用収益って、どんな感じ?
正直管理人が全く素人の領域ですが、一般的な情報を元に大胆に資産すると、以下のようなイメージでしょうか?
■宿泊料収入について
以下サイトで、宿泊料金が確認できます。リゾートは特定季節に収入が偏りますが、年間平均宿泊料は一旦3万円と試算しましょう。
Yahoo! トラベル カノープス本部予約サイト
■稼働率について
稼働率は正直わかりませんが、観光庁のデータを確認すると、コロナ前が7割程度がコロナで30%程度まで下落したものの、コロナ後の令和5年通年では6割弱まで回復しています。
少し規模の大きいアセットタイプのデータしかないため傾向が異なる可能性もありますが、大胆に稼働率60%と試算してみましょう。
令和7年に入って過去最高水準のインバウンド規模に回復しているようですので、更に観光が活性化すると想定するなら、もう少し高い数値試算とする考え方もありそうです。
|
令和元年 |
令和2年 |
令和3年 |
令和4年 |
令和5年 |
沖縄リゾートホテル |
69.9% |
33.6% |
28.9% |
49.5% |
59.8% |
シティホテル |
79.1% |
34% |
30.4% |
47% |
63.7% |
(出典)
宿泊旅行統計調査
■原価率について
本リゾートは素泊まりを前提としている様子のため、運用コストは清掃・リネン(シーツなど)交換と現地駆け付けなどの運用契約の他は、維持修繕費などということで、料理がない分原価率は低そうです。とはいえ、少し余裕を見て原価率40%、粗利率60%と仮置きしてみて全体資産すると、年間収入規模・利益規模は以下のようになります。
平均単価 |
30,000円 |
室数 |
8室 |
日数 |
365日 |
年間満室収入 |
87,600,000円 |
平均稼働率 |
60% |
年間収入 |
52,560,000円 |
利益率 |
60% |
利益額 |
31,536,000円 |
この試算だと、ファンドの不動産取得価格を前提にすると実質利回りベースで8%弱と、なかなか良い水準という試算になりそうです。
本件ではマスターリース契約が締結されており、客室稼働率や平均単価に関係なく収入が入る契約となっており、マスターリース経由で入ってくる収入が14,281,596円となっており、上記の利益額とは大きな乖離があります。
マスターリース契約では当然、マスターリース会社のリスクバッファや利益を取られるため、その水準は見えませんが、上記資産よりも客質稼働率が低いという状況も想定されます。
その場合はファンドの運用期間中にアメニティやOTAの見直し、修繕などを行うことで収益性を高める必要がある状況だと想定されますので、トモタクを運営する株式会社イーダブルジーの手腕に期待する必要があります。
繰り返しですが、管理人はリゾートの事業計画をリアルに知っているわけではないため、あくまでイメージとして、不動産取得価格が「ある程度妥当そうな水準では?」ということを確認した数値程度でご覧ください。
最終的にはトモタクの運営、及び売却に関する手腕やリゾートに力を入れだしたことで構築していく業界ネットワークなどに期待することにはなりますが、現在運営実績がある投資物件ですので、劣後出資比率10%を大きく超える損失が出るリスクはある程度限定されるのではないでしょうか。
なお、リゾートアセット固有リスクとしては、観光のピーク時期に悪天候が重なりキャンセルが増えることや特定の外国における日本への旅行人気の変動など、リスク要因は住居系に比べると大きい面はありますので、配当上限が決まっている不動産クラウドファンディング投資家にとっては、住居系に比べたデメリットもあります。
住居系と同様の劣後出資比率10%というのは十分と言い切れるわけではありませんが、リゾートニーズが減退しないことを予想、または期待する投資家にとっては面白い投資先ではないでしょうか?
個人的には、宿泊チケットが当選するなどのキャンペーンがあるなら是非投資した上で泊まりにも行ってみたいと思っていたところ、6/28に確認したらキャンペーンで3名に当選する可能性がある状態となっていました。
管理人はトモタクに既に投資中で分散を考えると悩むところですが、リゾートファンドならではの魅力が増したと感じる方もいるのではないでしょうか?