らくたまの特徴
「らくたま」は、不動産の長期保有などの資産運用で収益を上げてきた不動産会社が運営しています。
2024年4月のサービス開始から、安全性の高いインカム型ファンドで劣後出資比率も確保しながら、利回り6%代というかなり魅力的な条件のファンドを提供し続けています。
運営会社は資産運用のプロとして300億円規模の長期保有不動産を運用しており、安定稼働中でファンドに適した不動産によってファンド組成されており、運営企業のノウハウやファンドの商品設計(リスクとリターンのバランスの良さ)についてはかなり信頼感が持てるサービスです。
特に、
2025年8月29日に開示、宣言した「投資家プロテクトルール」は、投資家保護のためのルールを自ら定め、ガラス張りにするものであり、投資家保護を重視する姿勢が非常に強いサービスだと管理人は感じています。
らくたま29号(本郷オフィスフロント)は、駅徒歩4分の好立地オフィスビル投資で劣後出資比率33%、想定利回り5.3%の好条件
東京メトロ丸の内線・都営大江戸線「本郷三丁目駅から徒歩4分、南北線「東大前駅」から徒歩10分と、
複数路線を利用可能な好立地オフィスビルの4フロアを取得するファンドです。
配当原資は主に賃料となっており、売却益も合わせて確保することで、想定利回り5.3%という条件となっています。
劣後出資比率は33%と高く、ファンドで33%の損失が出た場合も、損失を事業者が負担するため、投資家の元本が保護される設計となっていますので、安全性を踏まえれば、かなり好条件ではないでしょうか。
想定利回りについて
らくたまは、2024年4月のサービス開始1号ファンドの想定利回りは6%となっており、それ以降、5.5%から6.5%の配当利回りを1年以上続けてきましたが、
らくたま28号で5.1%、今回のらくたま29号では5.3%となっており、少し利回りが低下しているかもしれません。
考えられる要因としては、一つは、サービス開始当初は認知拡大、PRも兼ねて特別に好条件としていた、ということ。
もう一つは、投資家プロテクトルールの宣言などにより、事業者には一定の財務負担がかかることから、その負担も加味した、ということ。
投資家にとっては利回り水準が低下することは残念ですが、
フラットに評価すれば、本ファンドのように比較的資産価値が堅牢な好立地ビルを取得し、劣後出資比率33%とかなり安全性の高い設計としながら、想定利回り5.3%という条件は、不動産クラウドファンディングの中でも好条件と言えるのではないでしょうか。
投資家プロテクトルールで財務の健全性確保にも配慮されていることを考えれば、管理人としてはこれまで通り、分散投資先の中でも主力サービスの一つとして継続投資していきたいと感じます。
らくたまは、「全期間配当保証」で、短期売却時にはアップサイド(年利換算の利回りが上振れ)配当も
らくたまでは、短期でファンド償還が実施された場合も、当初運用予定期間分の配当利回りが得られます。
このため、
短い期間で当初想定利回りが得られることで、年利換算利回りが大きく上振れる可能性があります。
これまでのアップサイド事例では、極端な例ですが、運用開始直後に売却が決定され、年利換算にすると1642.5%となったイレギュラーなケースは例外として、年利換算で8.76%や15.72%の配当が得られたケースが出ています。
らくたまの場合、運用終了後の翌日には口座に配当と元本が償還されますので、早期売却は投資家にメリットしかありません。
らくたま18号運用結果
らくたま10号運用結果
もちろん、配当はファンドが得た賃料収入や売却益から実施されるため、あまりに短期間で償還された場合や売却損失が生じた場合などには配当が満額得られない可能性はありますが、短期償還時にも当初の運用予定期間分の配当が得られる可能性がある、というのは魅力的な条件です。
<らくたま独自の契約条件「全期間配当保証」>
また、本事業者が、11.に規定する契約期間の満了日前かつ別紙2規定の不動産取引の終了予定日前に対象不動産全部の売却等を完了した場合も同様とします。なお、その場合、本条第1項(2)号⑤に規定する本事業者に帰属する残利益について、本事業者はこれを放棄し、当該残利益は同号④の規定による優先出資に係る利益の分配の対象とします。
らくたま 全期間配当保証
余談ですが、管理人は、つい先日、18か月で想定利回り10%のファンドが1カ月で償還され、1か月分の利回りのみが適用されたところでした。らくたまの契約条件であれば、ものすごい利回りになっていたかもしれないのですが、残念ながら、ほとんどのサービスでは、こういったアップサイド配当の仕組みがないため、仕方がないですね。
早期償還で想定より手元資金がだぶついてしまっていましたので、その分をそのままらくたま21号に投資したいと思います。
管理人はサービス分散投資を徹底しており、概ね10サービス前後に常時分散投資していますが、らくたまは、独自の財務規律ルールで過剰投資も抑制していますので、多少投資比率が高めても良いと考えています。
今回うまく当選すれば、投資先シェアではNo.1になるかもしれません。
「らくたま」は、翌日償還のため、資金効率・実質利回りが高い
不動産クラウドファンディングでは一般的に、対象不動産の売却によりファンドの運用終了後、配当や元本の償還までに2ヵ月程度かかるケースが多くなっています。
これは、運用期間中のテナントからの賃料収入の入金までに時間がかかることや、ファンドの清算に関わる会計処理などに時間を要するため、仕方ない部分があるのですが、らくたまでは、「翌日償還」ルールを策定し、それをこれまで遵守しているようです。
独自の工夫がされているためか、なかなか他社では真似ができないことなのですが、投資家にとっては、即座に次の投資先に資金を配分できるため、投資効率が高く、実質的な運用利回りが高くなります。
管理人自身、最初償還の早さに戸惑ったのですが、かなり運用面でのメリットが大きく、今後らくたまへの投資配分を上げようと感じる要因になっています。
らくたま FACT
投資家保護のために「投資家プロテクトルール」を宣言する、運営事業者の強い覚悟
不動産クラウドファンディングでは運営企業の決算情報開示が義務付けられているものの、キャッシュフロー計算書の開示はなく、手元現金余力まで確認できるケースは少ないです。
らくたまでは、この情報開示を積極的に行っていることに加えて、
2025年8月29日に「投資家プロテクトルール」を開示、宣言しました。
公式プレスリリースは
こちら
正直、一般の方以上に、不動産業界の人間にとってはかなり強烈な宣言です。
事業者の事業運営効率や資本効率などを考えたら、このような宣言はできませんので、「投資家保護」を重視する、という強い決意で宣言されたもの、と管理人は感じました。
まずは、全体像をご覧ください。
らくたま「投資家プロテクトルール」全体像
①ファンド個々の安全設計に加えて、②ファンドの延長や償還遅延を回避するための資金の確保、③財務余力を超える過剰なファンド組成を行わないという、管理人がファンドの安全性としてチェックしたい内容を、全て網羅いただいています。
続けて、投資家プロテクトルールの発表資料から、一つだけポイントをご紹介します。
その他の取組詳細は、
らくたまサービス解説記事をご覧ください。
「償還用リザーブ資金 10億円」で、「自社買戻し宣言」×「ファンド延長ゼロ宣言」
一つ目のポイントは、不動産が売却できない、という問題の回避策です。
不動産クラファンでは、ファンドの運用終了時には不動産を売却して現金に換えることで、投資家に元本を償還します。
売却できないと投資家の資金は長期間拘束されてしまいますが、らくたまではこれを回避するために、
10億円の現金を「償還用リザーブ資金」として確保することを宣言しました。
らくたま「償還用リザーブ資金 10億円」
らくたまの2025年8月時点の運用総額は10億円を超えていませんので、仮に全てのファンドが売却できない状況が生じても、らくたまが買取を行うことができます。
実際には全てのファンドが売却できないことは考えにくいため、正直過剰な規模のリザーブを確保していると言ってよいでしょう。
なお、今後ファンド規模が拡大した場合にも、一定基準でリザーブ資金を増額する基準が設けられています。
「25%ルール」と宣言されており、
ファンドへの優先出資金(投資家から募集する出資金)の25%をリザーブ資金に積み増す方針となっています。
常にファンド組成額の100%分が準備されるわけではありませんが、ファンド規模拡大時に、事業者の劣後出資金に加えて、このリザーブ資金も積み増すことが必要というルールですので、運営事業者に強い財務規律が働くということです。
今後のファンド拡大規模も、一定範囲に抑制する方針も宣言されていますので、投資家にとっては、大きな安心材料になると思います。
さらに、
らくたまはこの発表の中で、「自社買戻し宣言」×「ファンド延長ゼロ宣言」を実施しました。
あくまで「宣言」であり、保証があるわけではありませんが、これを宣言するだけではなく、10億円規模の資金をリザーブするという非常に重い宣言を伴ったものですので、投資家にとっての価値は非常に大きいと感じます。
ただし、
このことで、「元本が保証されている」という考え方はできません。
投資商品の共通ルールとして、「損失補填」が禁止されています。そのため、らくたまの買取価格は、「公正な市場価格」である必要があります。
そのため、
例えばリーマン・ショックのような経済危機が再発し、不動産価格が暴落するような事態が生じた場合には、劣後出資以上の損失が生じた場合には元本棄損の可能性があります。
もっとも、リーマン・ショック時の不動産相場下落は20%程度から、都心部商業地でも40%程度にとどまっており、
らくたまの劣後出資比率を超える損害が生じるケースはかなり限定されています。
「らくたま」は、情報開示も非常に丁寧でファンド運営企業、運営者に関する安心感が非常に高い
らくたまのこれまでのファンドでも同様の印象、記事コメントを記載しましたが、らくたまは 運営企業自体が資産運用のプロであり、ファンドの設計がしっかりしているだけではなく、その情報開示についても非常に丁寧で投資家にとって投資判断がしやすいことが大きな特徴です。
特長的な情報を抜粋して紹介します。
らくたま7号(湘南) 平塚市のエリア特性
らくたま7号(湘南) アクセス情報
らくたま7号(湘南) 賃貸需要ヒートマップ
管理人が好感を持つのは、最後の1枚です。
ヒートマップを見ると、現在は満室稼働とはいえ、退去者が出た場合に再度のリーシングが容易ではないということがわかります。
ファンド運営者にとっては不利な情報と言えそうですが、こういった不利な情報もしっかり開示しています。
その上で、その対処策としてマスターリース契約を締結したり、劣後出資比率を15%確保したり、投資商品としての魅力を高めるバランスの良い商品設計を実施しています。
まだスタート間もないサービスですが、管理人としては非常に印象の良い、投資家におすすめしたいサービスだと感じます。
まとめ
らくたまは、2024年4月のサービス開始から、安全性の高いインカム型ファンドで劣後出資比率も確保しながら、利回り6%代というかなり魅力的な条件のファンドを提供し続けており、不動産クラファン初心者から上級者まで、幅広い層に魅力が感じられるサービスではないでしょうか。
現在の不動産クラウドファンディングでは高利回りで巨額の資金を集めるサービスが増えていますが、高利回りを実現するために、どうしてもハイリスクなキャピタルゲイン型に偏ってしまっています。
更に、ハイリスクアセットを扱いながらも、自己資本や手元キャッシュに対して過剰な投資規模に拡大していく企業が多い中、らくたま運営企業がフィナンシャル・ターゲットを定め、財務規律を保っているという点は、現在のクラファン市場においては非常に価値が高いと管理人は考えています。
情報開示の荒いサービスやハイリスクなサービスが増えている点には正直残念に感じていますので、らくたまには是非、今のスタンスを長期的に維持しながら、サービスを健全に成長させていくという、新しい成長モデルを築いていただきたいと期待したいと思います。