「NINE FUND」とは?
2024年12月に1号ファンドを組成後、毎月コンスタントにファンド組成を継続しており、既に3ファンドの償還を完了した実績を持つ不動産クラウドファンディングサービスです。
不動産クラウドファンディングでは珍しい札幌の好立地物件が投資対象となっており、分散投資先に加えることで、エリア分散投資が可能となりそうです。
これまでのところ、
賃料収入を原資に安定した配当をめざすインカムゲイン型ファンドと、自社で開発実績を多く持つマンション開発型ファンドを中心として、劣後出資比率、想定利回りともに業界平均を超える水準となっており、かなり好条件のファンドを組成してきています。
優先劣後構造を取っており、ファンドにおいて損失が生じてしまうような場合も、劣後出資分までは運営事業者が損失を負担するという構造となっていますので、
これまで組成したファンドは、安全性と高い利回りを両立している、という見方をして良いでしょう。
物件の立地についても、駅から徒歩5分以内(なんと1分~3分の事例も)の好立地物件が中心となっています。
ファンド組成頻度もこれまでのところ毎月1ファンドの組成と安定しており、分散投資先候補に加えることで、投資効率の改善が狙えるのではないでしょうか。
NINE FUNDの得意としているタイプのマンション開発型ファンド
本ファンドは
運営事業者の地盤である札幌市内から外れて、同社としては初の千歳市の物件開発とのことですが、「千歳」駅から徒歩6分という好立地で一棟マンションを新規開発するファンドです。
新築マンションの開発型ファンドとなっています。が、
運営事業者の本業では多くの開発実績を持っているようですので、開発ノウハウ面でも安心感が持てるでしょう。
融資併用のため、金融機関の担保設定がありますが、総事業費の22%程度にとどまっている一方、事業者が損失を優先的に負担する
劣後出資比率が53.26%とかなり高めとなっており、ファンドで53.26%の損失が生じても投資家の元本が守られる高い安全性のファンドとなっています。
この条件で想定利回り8.5%というのは、かなりの好条件ファンドではないでしょうか?
ファクター・ナイン施工実績
売買契約締結済みファンド
本ファンドでは、対象不動産の完成後、売却することで売却益を確保して配当をめざします。
本物件は、建物の開発が完了してしまえば、実際に収益を生む収益物件として市場で売買されます。
数億円規模の駅近新築RCマンションは、資産性の高さや相続対策などで人気の高いアセットタイプですし、プロでも買えるタイプの物件のため、買い手の層は厚いです。
売り先が全く見つからない状態が長期化する、といったリスクは高くはないと考えてよいでしょう。
加えて、
短期間で売却できない場合に、運営事業者が自ら買取という計画もあるようですので、より安心感が持てるファンドと言えそうです。
買取資金を手当てできるのか、という観点で考えると、収益マンションは、完成後であれば、融資での資金調達の余地が出てきますので、ファンドの償還に向けた選択肢が複数パターンあることもこの形態のファンドの魅力の一つではないかと思います。
もちろん、マンションの竣工までに天災や事故、ゼネコンの破綻などがありマンション開発に想定以上のコストがかかるようなリスクや、リーマン・ショックを超えるような想定外の市場の急変がある、といったケースが生じれば元本棄損という可能性も否定はできませんので、安全性が高いとはいえ、分散投資などによるリスク対策は考慮いただければ幸いです。
どうしてこんなに好条件なのか?
本ファンドもかなりの好条件ファンドですが、事業者にとって、メリットがあるのでしょうか?
これまで管理人は、サービス開始直後のため、会員獲得やPRも兼ねて好条件のファンドを組成しているのか、と考えていましたが、
本ファンドでは、事業者にも一定のメリットがあるかもしれません。
マンションを開発する場合、土地については銀行からの融資が比較的容易に引けるのですが、建物の開発資金については満額得られないケースがあります。
建築資金には融資が付かないケースもありますし、財務のしっかりした実績の高い事業者でも、
建築資金は事業費の70%程度しか融資がつかない、など、制約がありますので、この建築資金部分をクラウドファンディングで調達できれば、手元資金を温存して、他の物件に資金を配分することができます。
かつ、マンション開発では着手、中間、竣工時と3回に分けてゼネコンに費用を支払うのですが、
竣工時の資金だけをクラウドファンディングで調達する場合は、調達期間が短くて済みますので、長期間の運用に比べると配当負担も小さくて済みます。
他の不動産クラウドファンディングサービスでは、土地+建物の全額を、開発当初から長期間調達するようなファンドもありますが、そのような形態に比べると、事業者にとっても事業場のメリットが得やすい形でファンド設計がされています。
この形であれば、
事業者にとっても投資家にとってもWin-Winの形で、今後も継続的にファンド組成いただけるのかもしれません。
事業者の施工実績を見ても年間の開発物件数がそれなりにありますので、今後のマンション開発型ファンドの登場にも期待したいと思います。
とはいえ、過度にクラファンで調達して自己資本比率が過剰に低下するのはやめてもらいたいところですが、NINE FUNDさんの場合、劣後出資に自身の資金を投下していますので、過剰なファンド組成に一定の歯止めがかかることも期待できると感じます。
今後の展開にも、大いに期待したいところです。
「NINE FUND」を運営する「株式会社ファクター・ナイン」はどんな会社?
2001年に創業し、創業から20年を超える歴史を持つ不動産会社であり、リーマン・ショックやコロナなど、不動産の下落局面も乗り越えて事業成長をさせてきた企業です。
ナインホールディングスという持ち株会社の元、
不動産の企画開発(受託コンサル型)からリノベーション設計施行、不動産管理まで、不動産投資に関する業務をトータルで提供する企業グループを形成しています。
不動産管理会社である株式会社ファクター・ナイン サービスは管理戸数1万戸を超えているようで、地方に根ざした不動産管理会社としては、かなりの管理戸数ですので、
地元札幌での不動産ネットワークや物件管理、リーシングノウハウなど、グループの高い総合力が期待できそうです。