同タイプの開発型ファンドで既に17ファンドの運用終了実績があり、運営事業者のノウハウ蓄積に期待
DARWIN fundingでは、2022年12月の「開発型1号」ファンド以降、土地を取得して一棟マンションを開発する開発型ファンドを組成してきており、本ファンドは27号ファンドとなります。
開発型ファンドでは、開発コストが上振れや工期の延伸リスクがある他、売却価格が想定ほど伸びない、といったリスクがあることは織り込んで投資判断が必要です。
一方、
2025.5.1時点での開発ファンドの組成、運用実績を見ると、26ファンドを既に運用している中、17ファンドが運用完了となっています。
つまり、ファンドにより開発したマンションを無事に竣工し、売却(ファンド償還に必要な現金化)まで進捗させている、ということです。
鉄骨造マンション開発プロジェクトの収益力を元に、不動産クラウドファンディング投資家への配当やキャンペーン特典まで出せる(かつ、それで開発営業チームの給料まで支払える)というのはそれなりの開発ノウハウ(と、良いゼネコンの確保)が求められることだと感じますが、
この期間で17ファンドの償還まで無事に終えられていることを考慮すれば、それなりのノウハウを蓄積している、と見てよい状況になってきているのではないでしょうか。
現在は、運営事業者のサイト上にも、
自社開発のマンションブランドが紹介されており、運営事業者の主要事業のひとつとして取り組まれていることも確認できます。
出資額に応じた「選べるペイ」がもらえるキャンペーン特典で、想定利回り以上のメリット有り
DARWIN FUNDINGの特徴として、配当利回りとは別途、出資額に応じて「選べるペイ」が必ずもらえるキャンペーンが頻繁に実施されています。
出資額に応じて、出資額の1%から最大2.4%相当の選べるペイがプレゼントされる特典がついています。
ファンドで利益が得られた場合に投資家に分配される「配当」とは異なり、キャンペーン特典は、ファンドの利益に関わらず、投資家にプレゼントされますので、投資の期待リターンを「想定配当利回り7.6%+選べるペイ特典分」で考えてよいのではないでしょうか。
特に本ファンドは、153日間の短期運用型ですので、運用の前後の期間を考慮しても、7カ月程度の資金拘束期間で選べるペイが獲得できます。
例えば100万円出資した場合に得られる1.5万円分の選べるペイは、実質年利換算では2.5%相当に該当しますので、短期運用の分、より特典の価値が高くなっています。
もちろん投資には元本保証はなく、ファンドで損失が出た場合には元本が棄損することで、特典で得た「選べるペイ」以上の損失を受けるリスクはあるのですが、それでも先に(時間軸的にも)リターンが得られていることの価値は大きいです。
DARWIN funding 開発型27号 キャンペーン特典
開発するマンションの収益力見通しはどうなの?
JR南武線「浜川崎」駅まで徒歩5分の立地となっており、周辺マンションを調べてみても、立地面での競争力は悪くありません。
周辺の20㎡弱規模のワンルームマンションの坪単価は1.3万円前後ですので、開発するマンションのレンタブル比率(廊下等共用部を除き、貸し出し可能な専有部の比率)を78%で見ると、年間賃料水準は2,300万円水準になります。
この賃料水準だと、総事業費の4.1%と表面利回りベースとなるため、決して余裕のある収支計画ではありません。
売却利益を取るためには当然総事業費より高い金額で売却する必要があり、そうすると、売却額ベースの表面利回りは4%を切る水準となります。NOI利回りだと3%前半という数時感になりそうですので、富裕層向けの相続対策商品として販売するなど、販売面の工夫も必要でしょう。
ただ、本件は開発型ファンドのため、総事業費全てが開発原価とはならないはずですので、実際の利回りはもう少し高くなることが期待できます。
というのは、調達した資金の使途は、「土地の購入コスト」「建築コスト」「税金等の諸経費」「キャッシュリザーブ+リスクバッファ(予備)」といった用途となり、必ず現金として残す余剰分が含まれるはず(そうでないと、開発コストが1円でも増えたら資金ショートすることになります)なので、総事業費からキャッシュリザーブ、リスクバッファを除いた金額が実際の開発原価となります。
そうなると、開発事業の収支としては、それなりに採算が立ちそうです。
但し、この想定には、やや楽観的な個人的想定が含まれます。
DARWINのこれまでの開発型ファンドでは、概ね総事業費の4%強水準の開発を前提として、満額配当を続けていますので、キャッシュリザーブやリスクバッファは、それなりに確保しているのでは、と、私が「勝手に(※)」想像しているものです。
これはあくまで私個人の見解ですので、固めに投資判断したい方は、キャッシュリザーブやリスクバッファがゼロ前提で評価することをお勧めします。
その場合、開発原価ベースで表面利回り4.1%水準だと売却益確保が大変ですので、賃料を坪1.3万円ではなく、もう少し高くするための設計工夫が必要になると思いますので、DARWINの開発したマンションを実際に見て、相場賃料よりも高い賃料を取るための工夫があるか、などを確認すると、より手堅い投資判断が可能となるのではないでしょうか。
※DARWINの悪い特性として、ファンドの運用終了後の財産管理報告書では、上記のような資金細目の記載が一切なく、総事業費全てが「不動産の原価」にまとめられてしまいます。
本来総事業費を1円も残さず開発費や税金支払いに使いきる、なんてことはありえないと思うのですが、現在の不動産特定共同事業法の運用では、このような記載が許されてしまうようで、実際の開発原価が見えない状態です。
このあたりは是非、監督官庁からの指導や業界自主ルールで改善をしていってもらいた点だと個人的には感じます。
運営事業者の決算の確認は推奨
本ファンドの設計では、劣後出資比率10%ということで、総事業費5.6億円のうち、0.56億円を事業者が劣後出資で賄う設計となっています。
開発型ファンドでは、開発コストが上振れや工期の延伸リスクがある他、売却価格が想定ほど伸びない、といったリスクがあることは織り込んで投資判断が必要です。
一方で、
劣後出資比率が10%あるということは、当初想定する事業収支が悪化して、10%の損失が生じても運営事業者がその損失を負担する、という構造です。
賃料が現状の想定より10%下落することは相当の経済環境変化などがあった場合に限定されますし、17ファンドの償還(マンションの開発、竣工)を行ってきた事業者であれば、ゼネコンの倒産(これはそれなりにあり得るため注意は必要ですが)や想定外の地下埋設物でもなければ、10%の損失が出るケースは限定されるでしょう。
劣後出資比率10%というのは、それなりのリスク抑制が可能な水準と考えられます。
1点
気になる点を加えると、現在公開されている直近データでは、運営事業者の2024.3末時点の純資産が3.3億円程度である、という点です。
不動産会社では、金融機関は基本的に運転資金に融資をしてくれませんので、不動産などを担保にして資金調達をするか、自己資金(純資産)から手元キャッシュを確保する運用となるケースがほとんどです。
純資産3億円の企業が複数のファンドを並行して運営する中で、各ファンドに0.5億円規模の劣後出資を行うというのは、かなりの資金繰りの工夫が必要です。
社債等の形で金主から資金拠出を受けるなど、いろいろなやり方はあるにはあるのですが、銀行融資ほど低利で得られるやり方は限定されますし、
仮に同様に0.5億円の劣後出資を行う設計の6つのファンドで大きな損失が発生すると、運営事業者の純資産をほぼ失う可能性もあります。
運営事業者の自己資本比率が低く、ファンドで大きな損失が出た場合に他ファンドに波及するリスクがあることは改めて確認していただければ、と思います。
とはいえ、1事業者に投資先を集中させるようなことがなければ、リスクは限定できますので、分散投資先としての魅力はあるファンドではないでしょうか?
管理人としては、現在投資中のファンドの償還後には、再度DARWIN fundingに同等規模以上の投資枠を確保しようと考えています。