当サイトはこれまで、投資商品としては不動産クラウドファンディングだけを紹介していましたが、同じように不動産を裏付け資産とした投資商品「ALTERNA」も掲載します。
ALTERNAとは / 当サイトでALTERNAを掲載することにした理由とは
ALTERNAは不動産特定共同事業法ではなく、金商法に基づき提供される投資商品です。
「①既に稼働中の大型不動産に投資可能」「②倒産隔離されている」「③不動産の売却益が基本的に投資家に帰属する」「④途中解約希望時に事業者による買取の仕組み有り」といった不動産クラファンと異なる強みがあります。
①について、不動産クラファンでは大型物件があっても、共有持分であったり立退き案件であったり、「融資がつかないような流動性課題のある物件」がほとんどで、ファンド組成時の目論見が外れた場合には期間延長や元本棄損リスクが高まる特性も持っているケースが多くあります。
一方ALTERNAは、商品特性上融資がつく(要は金融機関が担保として価値を認められる)物件が対象物件となるケースが基本ですので、
特に物件に手を加える必要はなく、適切な修繕や運営を行っていれば、そのままの姿での売却が期待できる物件がほぼ全てという商品です。
今の不動産クラウドファンディングで疲れた方には、大いに魅力があるのではないでしょうか。
ただし、
不動産クラファンのような「優先劣後構造」がありませんので、物件価値が下落した場合には投資家の元本償還額が減る可能性もあるため、「5年間などの運用期間終了後の物件相場を見据えた投資判断が必要」という、不動産に関する専門性も求められる商品となっています。
ファンドの組成・運営主体が三井物産グループということで、対象物件には中期的な資産価値の安定性が高いものが選ばれていると管理人は感じますが、とはいえ物件のタイプごとに景気影響を受けやすいもの、受けにくいものなどの差分もありますので、しっかり投資家自身が物件特性を見て投資判断することが必要な商品だと思います。
なお、本サイトの訪問者は不動産クラファンについて詳しくなった方が多いのでは、と思いますが、
ALTERNAは商品特性が全く異なるため、投資検討される際には、一度は以下解説記事をご覧ください。
ALTERNA「三井物産グループのデジタル証券〜銀座〜」なら、銀座駅から徒歩4分の「クインテッサホテル東京銀座」に投資可能
本ファンドでは、
銀座駅から徒歩4分の「クインテッサホテル東京銀座」を取得し、ホテルの運用収益を元に配当した上で、ファンド運営期間終了後は売却して元本を償還します。
ALTERNAでは、不動産クラウドファンディングのように、
「投資家への配当上限」の規定はなく、ファンド運営経費や運営者報酬を収益から引いた後、残った利益は全て投資家に分配されますので、利益に上限がありません。
一方で、対象不動産の価値が下落し、
売却時に利益が得られない場合には、ダイレクトに投資家の元本が減るケースも有ります。
そのため、対象不動産の価値が将来的に上がるのか、下がるのかを投資家それぞれが予測し、投資判断をする必要があります。
さて、その視点で見た際に、
本物件の特徴を管理人は以下のように捉えました。
①
銀座駅徒歩4分と、インバウンド需要にも国内旅行/出張需要にも対応する好立地ホテル
②賃料が固定賃料ではなく、売上連動部分もあるため、
ホテルの収益力が向上すれば、物件の資産価値も向上する(逆に下落時は資産価値も下落)
③現在の
宿泊単価がシングルで2万円程度と、周辺相場に対して必ずしも高いとは言えない水準にとどまっている
投資家の判断ポイントになるのは、②と③でしょうか。
ホテルには固定賃料型のものもあり、安定性を重視する投資家にとってはそちらが望ましいと思いますが、アップサイドを期待するなら、断然収益連動型の方が望ましいです。
一方で、2024年はコロナからの回復で、機関投資家や不動産会社の間で売上連動型のホテルの人気が高まり資産価値は大きく上昇している、という側面もあります。
今の価値が、「高すぎ」なのか、「まだ上がる」なのか、ここをどう読むかが難しいところではないか、と思います。
管理人は今回、③を元に、運営工夫次第で賃料上振れ期待が持てるのでは、という(勝手な)読みにかけて、投資判断に踏み切りました。
ちなみに管理人は首都圏のホテルは良く利用しますが、コロナ後は値段が上がり続けており、今や2万円前後で泊まれるホテルはかなり限定されています。
銀座立地でグレードの高いホテルがこの水準であることにかなり驚いたのが本音です。(次の機会に利用します)
このグレードのホテルでしっかりしたオペレーターがついていれば、まだまだ値上げできる余地は大きいのではないか?というのが(勝手な)読み、期待の背景です。
一方で、現在首都圏のホテルはほぼフル稼働状態で、インバウンド需要をカバーしきれていない一方で、
ホテル開発や民泊、アパートメントホテルなど、インバウンドに対応したホテル開発計画が多数存在します。
そんな中、
成田羽田両空港のキャパ上限もあり、インバウンドの増加には当面頭打ち懸念もあるなど、ポジティブな情報ばかり、というわけではなく、中期的な資産価値には、上昇期待も下落リスクも両面がある状態ではないでしょうか。
ということで、すいません、
管理人はホテル市場にそこまで詳しいわけではないため、厳格な需給バランス予測までもてていませんので、投資家が個々に将来の物件価値を想定いただき、投資判断をいただければ幸いです。
ALTERNAが向く人はどんな人?
ALTERNAは、個別不動産の将来価値に投資する面がある分、投資先の不動産を見極めることが必要であり、不動産市場の知識が求められます。
不動産投資経験がない一般の投資家にとっては、難しい投資商品ではあると思います。
不動産知識を身に着けていく意識は必要ですが、ALTERNAの価値が刺さる投資家が一定程度はいるのでは、と思います。
以下のような方には、ALTERNAが向くのではないでしょうか?
長期放置できる利回り投資を志向する方
不動産クラファンは本来この層に向いた投資手法ですが、ハイリスク型ファンドが常態化している現状では、ファンド選びに神経を使う必要があります。(そのための情報提供を当サイトは志向しているのですが)
ALTERNAでは、プロが投資するようなグレードの、現在収益を生んでいる不動産を対象とし、資産価値も毎年不動産鑑定評価額が開示されますので、透明性が高く、配当も安定しているケースが多いです。加えて倒産隔離もされており、堅実な利回り投資に向いています。
一方、
ファンド運用終了後の元本償還は、その時点での不動産価値と連動しますので、将来の不動産売却額に運用成績が大きく影響を受けます。
つまり、
対象不動産の将来価値の目利きに自信がある方にとっては、投資対象不動産次第では、大きな魅力が感じられる商品になっています。
ALTERNA以外の似た特性の投資商品としては以下のようなものがありますが、ALTERNAはこれらに比べて、値動きの小ささ(ボラティリティーの低さ)や不動産価格とダイレクトに連動する特性がありますので、
不動産市場に関心を持ち、物件を目利きして投資したい方にとっては、魅力が大きいのではないでしょうか。
・REIT
制度上配当性が非常に高い魅力はあるものの、保有する不動産の価値(NAV)と投資口価格の乖離が大きく、配当リターンよりキャピタルゲイン/ロスの影響が大きくなるケースがあります。
この値動きの大きさを嫌う方にとっては、ALTERNAは純粋にNAVと連動するため、ボラティリティーが小さい点が魅力になります。
REITでは本来、複数のアセットやエリアに分散投資することでNAV自体の安定性は高められているのですが、資本市場の大きな動きの影響を受けて、NAV倍率が大きく変動することが避けられません。
これは投資口がいつでも市場で売買できる、という流動性の高さとのトレードオフですので一長一短がありますが、ALTERNAとの大きな特徴の違いだと思います。
・高配当銘柄を中心とした株式投資
値動きの小さい高配当銘柄に投資することで、安定配当を狙うという投資方法ですが、これもREIT同様、株式市場相場の変動に大きく影響を受けます。
不動産クラファンに投資しているが、不動産の価値や市場の仕組みをもっと理解したい方
不動産クラファンは、劣後出資で投資家の元本棄損リスクを抑制し、上限は限定されるものの、堅実な配当が得られる利回り投資として、多くの投資家を集めて拡大してきました。
ところが、現在の不動産クラウドファンディング市場では、利回り期待が高まる中、ハイリスクハイリターンなファンドが乱発される状況となりました。
現在の不動産クラウドファンディング市場において、一般投資家がリスクとリターンを冷静に理解し、見極めることは難しいように感じます。
特に開発型ファンドや、その手前で立退きや地上げ、権利調整などを行う素地転売型のファンドなどは、一般の投資家が事業性やファンド収支を想定することはほとんど不可能でしょう。
とはいえ、その
出口となる不動産市場についての理解を深めれば、ある程度案件のリスクや目利きができるケースは出てくると思います。
ALTERNAでは、投資前段階で目論見書には鑑定評価やエンジニアリングレポート、リスクなどの情報開示が丁寧にされています。
投資後も、
毎年不動産鑑定評価を取り、資産価値(NAV)を評価します。
不動産クラファンでは、物件の取得価格も売却額もほとんどわからない(これは法律の趣旨とあっておらず、現在のクラファン業界の悪癖ですが)ということが常態化していますが、これと比べると、大きな違いがあります。
「ほったらかし投資ではあるものの、情報の透明性は高い」投資商品ですから、不動産市場の大きな動き(何が資産価値に影響しているのか)などをとらえられる、良い機会になるのではないでしょうか?
もちろん投資しているだけで理解が深まるものではありませんので、値動きを見て疑問を感じれば調べる、といったことを続けることが必要ですが。
ALTERNAの留意点
ALTERNAの投資応募形式は、以下のステップとなっています。
先着枠に入れなかった場合、抽選の前段階で事前入金が必要です。
当選するかわからないのに、入金する手間がかかるのは少し面倒な点です。
先着枠に入れば問題ないのですが、今回管理人は、募集開始から数時間後で既に先着枠(全体50億円弱のうち10億円)は埋まってしまっており、抽選枠での応募となりました。
応募開始30分後でも既に先着枠には入れなかったとの情報もいただきましたので、先着枠を確保するには、募集開始すぐに投資判断することが必要なのかもしれません。
1)仮申し込み
2)先着枠に入った場合は、当選確定
3)入金
4)抽選枠の抽選/当選結果発表
5)約定(投資成立)
6)運用開始