「T’s Funding」とは?
2022年6月のサービス開始より現在まで、コンスタントにファンドを提供し続け、20ファンドを超える募集実績と、16ファンドを超える運用終了実績を持つ不動産クラウドファンディングサービスです。
ファンドの特徴としては、
安全性を高めることにとことんこだわった商品設計を徹底しつつ、5%程度の利回りを提供する、ローリスクミドルリターン型ファンドです。
多くの不動産クラウドファンディングでは一定のリスクがあるため、投資先を分散させることが大前提だと考えていますが、「T’s Funding」は安全性の高さとミドルリターンを両立しており、不動産クラウドファンディングを始める方や、リスクの高いファンドへの投資が多い方のリスクウェイトの改善に最適なファンドだと管理人は考えています。
(実際管理人は、常に一定比率をT’s Fundingへの投資に配分したいと考えています。抽選に当選さえすれば、ですが・・・)
「T’s Funding」は不動産特定共同事業法に基づき提供される投資型クラウドファンディングサービス
「T’s Funding」は、不動産特定共同事業法(以下、不特法)に基づき厳しい規制やルールのもとで提供される、投資型クラウドファンディングサービスです。
不動産クラウドファンディングとは、「不動産特定共同事業法(以下、不特法)」という法律に基づき、国土交通省・都道府県から許可または登録を認められた事業者のみが投資家に提供可能な投資商品であり、以下のようなメリット・強みを持つサービスです。
不動産クラウドファンディング投資のメリット・強み
- 株式のような値動きがなく、堅実な配当利回りが期待できる
- 出資金の使途は対象不動産運営に関するものに限定し、リスクを限定
- 優先劣後構造で、ファンドで損失が生じてもまず事業者が負担
- 契約書は行政の審査を経ており、不当に不利な心配がない
- 面倒な不動産運用はファンド運営事業者にお任せ
- ただし元本保証はないため、複数サービスへの分散投資は重要!
不動産特定共同事業法は厳しい投資家保護のためのルールを定めているため、サービスやファンド運営を行う事業者は全て、このルールに従って投資家保護に取り組んでいます。
(上記のうち、優先劣後構造については厳密には法律に定める義務ではないため、ヤマワケエステートなど一部該当しない事業者が存在します。)
「T’s Funding」についても当然、沖縄県知事の許可を取得しており、サービスやファンド運営についても行政の監督を受けています。
(タマキホーム株式会社:不動産特定共同事業 沖縄県知事第1号)
不動産クラウドファンディングに共通する特徴や制度については本サイトの
「不動産クラウドファンディングとは?」で解説していますので、ご確認ください。
「T’s Funding」のサービスの魅力、特徴
「T’s Funding」はハイリターン型のファンドではありませんが、安全性の高いサービスの中では利回りがかなり高いファンドです。
安全性の高さで突き抜けているのは、東証プライム上場企業が運営する「GALA funding」があげられますが、GALAは利回り3%程度となっており、ミドルリターンを狙いたい場合に適する(※)のが「T’s Funding」になります。
「T’s Funding」とは
- インカム型 × 高い劣後出資比率 × 運営企業も財務基盤重視の堅実経営
- 安全性が非常に高く、ミドルリターンも得られる不動産クラウドファンディング
- 組成頻度が月1ペースで安定しており、投資機会も多い
- 沖縄に強いデベロッパーが運営しており、エリア分散に適した地方の優良物件に投資可能
- 募集額が数千万円規模と小さいため、100万円程度までの投資枠しか期待できない
※GALA fundingは、リスクを許容できない貯蓄枠の資金を投資にまわせるくらい極めて高い安全性があり、3%でもバランスはとれていると管理人は考えていますので、リスク許容度に応じての選択になります。
良いサービス、ファンドとは、リスクとリターンのバランスがしっかりとられているファンドだというのが管理人の考え方です。
管理人はハイリスクのファンドにも一定投資していますが、ハイリスクファンドの比率は1~3割程度に抑えて、ロー/ミドルリスクを中心に運用したいと考えています。
「T’s Funding」を他サービスと比較してみる
まずは、定量的なデータから、他の不動産クラウドファンディングサービスと比較して、サービスの特長や傾向をチェックしてみましょう。
表を見ていただくと、利回りは他サービスの平均水準には届きませんが、かといって低い利回りでもない、「ミドルリターン」と言える水準です。
一方で、扱うファンドの特徴は以下のように、安全性を高めることに徹底的にこだわっています。
・開発リスクの伴わないインカム型に限定
・自社開発物件を中心に、資産価値の安定した築浅物件を扱うケースが多い
・全てのファンドで、高い劣後出資比率により投資家保護を優先するファンド設計
後述しますが、運営企業の財務の健全性においても非上場企業ながら自己資本比率40%と健全な水準となっています。
「安全性が際立つミドルリターンファンド」と表現できるファンドでしょう。
T’s Funding ファンド提供状況
項目
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直近6カ月
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累計
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全サービス平均
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利回り
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5.5%
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5.6%
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6.21%
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劣後出資比率
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40%
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40%
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17.94%
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組成件数
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7件
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22件
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–
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資金調達額
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2億900万円
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5億1,860万円
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–
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運用終了額
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–
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3億60万円
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–
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※2024年5月時点。比較対象は当サイトが収集対象としている「管理人が投資対象候補としたい厳選21サービス」の平均値です。
「T’s Funding」を運営するタマキホーム株式会社とは?
不動産クラウドファンディングは、「面倒な不動産運用はファンド運営事業者にお任せ」する投資商品です。
投資先を選ぶ際には、ファンド運営事業者の不動産事業のノウハウや財務状況を確認することが非常に重要になります。
そこで、T’s Fundingを運営する「タマキホーム株式会社」をチェックしてみましょう。
タマキホーム株式会社とは?
タマキホーム株式会社の基本情報を確認してみましょう。
1998年設立と、不動産業界で30年以上の社歴というのは、かなり歴史がある会社です。
不動産バブルやリーマンショックなどの厳しい環境を乗り越えた不動産会社ですので、相場が上がる局面だけでなく、相場が想定外に下落する局面に対する経験がある点も安心感を感じられます。
沖縄では、「ウィングシャトー」というデザイナーズマンションの開発を手掛けており、T’s Fundingは築浅のウィングシャトーを対象物件にしているケースも多く、本業で培ったマンションの開発や運営ノウハウを用いて安定したファンド運営が期待できそうです。
運営企業情報
項目
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情報
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運営企業名
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タマキホーム株式会社
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代表者
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代表者 玉城 公之
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住所
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〒900-0025 沖縄県那覇市壺川一丁目12番地8
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TEL
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–
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会社設立
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1998年11月17日
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タマキホーム株式会社の決算情報チェック & 業界平均との比較
まず、当サイトに掲載しているタマキホーム株式会社の決算(2024.5時点)を見てみましょう。
運営企業の財務の健全性が見える「BS」ですが、業界平均の自己資本比率を大きく上回っています。
次に運営企業の利益を稼ぐ力が見える「PL」ですが、取り扱う不動産自体の稼ぐ力である「売上高総利益率」から「経常利益率」まで、安定して業界平均を大きく上回っています。
非上場企業は株主から配当を求められないため、税金の支払いを抑えるために利益を低めにする(利益が過剰だと、その分費用を支出する)ようなケースも多いのですが、タマキホームはしっかり利益を確保し、利益剰余金を積み増すことで、純資産を手厚く確保する方針のようです。
投資家の資金を運営企業に預けるのですから、こういった堅実な運営方針の企業の方が安心できるのではないでしょうか?
※決算の見方については、別記事「
不動産クラウドファンディング事業者の決算チェックポイント」で解説していますので、興味を持った方はご欄下さい。
タマキホーム株式会社 決算情報(BS)
項目
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2023年10月31日
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2022年10月31日
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2021年10月31日
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全サービス平均
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総資産
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42億1,962万円
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34億3,583万円
|
21億8,074万円
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–
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純資産
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17億1,277万円
|
12億7,667万円
|
10億2,188万円
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–
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自己資本比率
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40.6%
|
37.2%
|
46.9%
|
22.98%
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現預金
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–
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–
|
–
|
–
|
現預金比率
|
–
|
–
|
–
|
8.83%
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タマキホーム株式会社 決算情報(PL)
項目
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2023年10月31日
|
2022年10月31日
|
2021年10月31日
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全サービス平均
|
売上高
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16億9,544万円
|
15億2,770万円
|
17億9,540万円
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–
|
売上総利益
|
6億4,420万円
|
5億6,127万円
|
5億7,299万円
|
–
|
売上総利益率
|
38%
|
36.7%
|
31.9%
|
18.31%
|
営業利益
|
8,095万円
|
1億4,135万円
|
1億3,153万円
|
–
|
営業利益率
|
4.8%
|
9.3%
|
7.3%
|
2.69%
|
経常利益
|
8,095万円
|
1億4,135万円
|
1億3,153万円
|
–
|
経常利益率
|
4.4%
|
9.4%
|
7.6%
|
1.08%
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※2024年5月時点。比較対象は当サイトが収集対象としている「管理人が投資対象候補としたい厳選21サービス」の平均値です。
最後に
ここまでT’s Fundingの安全性とミドルリターンを両立する強みを紹介しました。
不動産クラウドファンディング投資は堅実な利回り投資が期待できる投資商品ですが、万が一の運営事業者の倒産リスクの可能性も踏まえ、分散投資が非常に重要になりますので、新たな投資先候補として検討されるのは、いかがでしょうか?
なお、当サイトではリスク分散の観点で、複数のサービスに対する分散投資を強く推奨しており、投資先サービスやファンド探しに役立つ情報の収集、掲載に努めていますので、他サービスについても是非ご確認下さい。
鈴木 万里夫(仮)
株式投資歴20年以上を経た後、株式・投資信託との分散投資先として不動産クラウドファンディング投資をスタート。
不動産クラウドファンディング投資実績10ファンド / 1,000万円以上。今後もコンスタントに年間10ファンド程度に分散投資を継続予定。
投資検討のために自身が欲しい情報を集約できる投資サポートサイトとしてInvestor’s EYEを企画し、現在管理人として運営中。
【保有資格】 不動産証券化協会認定マスター / 宅地建物取引士