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2024年4月登場の新サービス「TAMBO」の魅力とは?

【2024年5月11日 11:00 PM】
2024年4月のサービス開始早々、「TAMBO スカイツリー プロジェクト」で利回り10%のファンドを組成しました。
2号プロジェクトも2024年5月13日から募集開始の「TAMBO 名古屋市中川区プロジェクト」ですが、こちらも想定利回り9%と連続での高利回りとなっており、当サイトにデータを掲載したとたん、高利回りランキングの3位(暫定?)に躍り出てしまったファンドです。

高い利回りでスタートしたTAMBOは、ハイリスクハイリターン型のファンドなのでしょうか?

組成されたファンドを調べると、現状までの2ファンドは、「投資家保護」への配慮にあふれており、決してハイリスク型ファンドではありません。
そこで、利回り以外のサービスの魅力についても、解説します。

「TAMBO」のサービス概要

まずは、サービスの概要を簡単に紹介します。

「TAMBO」の不動産特定共同事業法に基づき提供される投資型クラウドファンディングサービス

「TAMBO」は、不動産特定共同事業法(以下、不特法)に基づき提供される、投資型クラウドファンディングサービスです。
国土交通省・都道府県から許可または登録を認められた事業者のみが投資家に提供可能な投資商品であり、以下のようなメリット・強みを持つサービスです。
不動産クラウドファンディング投資のメリット・強み
  • 株式のような値動きがなく、堅実な配当利回りが期待できる
  • 優先劣後構造でファンドで損失が生じてもまず事業者が負担
  • 契約書は行政の審査を経ており、不当に不利な心配がない
  • 面倒な不動産運用はファンド運営事業者にお任せ
  • 元本保証はないため、複数サービスへの分散投資は重要!

不動産クラウドファンディングに共通する特徴や制度については本サイトの「不動産クラウドファンディングとは?」で解説していますので、ご確認ください。

「TAMBO」のサービスの魅力、特徴

不動産クラウドファンディングでは多くのサービスが提供されていますが、TAMBOでは、特に投資家保護の仕組みで独自の工夫がみられますので、特徴的な点を紹介します。

〇安全性を重視する姿勢が感じられる
・ファンドでの損失が生じた場合も事業者が優先的に損失を負担する優先劣後構造をとっていること
・更に、その劣後出資比率を高めることで、投資家の損失リスクを抑制する姿勢を示していること(2号ファンドまでの暫定評価)

2号ファンドの劣後出資比率は25%と、標準的な劣後出資比率である10%水準を大きく上回っており、もし今後も高利回りと投資家保護姿勢を両立できれば、業界でも希少な優良サービスになれます。

〇ファンドの早期終了時にも、一定期間分の配当を支払う「配当保証期間」の設定
不動産クラウドファンディングでは、ファンドで取得した不動産の早期売却により、想定していた運用期間から前倒しで終了する場合があります。
多くの事業者では、その場合も運用期間分の配当しか支払わないため、前倒しだと、受け取る配当金額が当初想定より少なくなります。(年利換算の利回りが同じでも、期間が短ければ配当は減る)

ところがTAMBOの2号ファンドでは、250日の当初想定運用期間に対して、最低でも188日分の配当は支払うという保証があります。
投資家にとっては、ファンドの応募や入金、振り込み手数料負担などの手間があるため、最低限の期間が保証されているのは魅力になりますね。

なお、元本や配当の保証ではなく、あくまで「期間」の保証なため、あくまでファンドで出た利益の範囲での配当が上限で、配当や元本の保証はありません。(法的にもこれは不可能です)

まだサービスは始まったばかりですが、投資家を重視する独自の運営を見ると、これから先の展望を期待させるファンドではないでしょうか?

「TAMBO」のこれまでの提供ファンド

次に、これまでに実際に組成されたファンドから、TAMBOの投資家保護の考え方を想定してみましょう。

「TAMBO スカイツリー プロジェクト」

2024年4月のサービス開始時の募集ファンドですが、利回り10%と、かなりの高利回りで投資を募集しています。

2012年築の築浅オフィスビルで、マスターリースによって空室リスクも抑制された不動産で、一体どうして10%もの配当が出せるのでしょうか?
後半で詳しく解説します。

TAMBO スカイツリー プロジェクト

ファンド基本情報

想定利回り 10%
運用期間 3ヵ月(2024-04-24~2024-07-23)
タイプ インカム
募集額 1,500万円

対象不動産情報

物件タイプ1 一棟収益
物件タイプ2 ビル
権利 所有権
建築年月 2012-08-31

結論からいうと、このファンドは、「投資家へのサービスのために、運営事業者の利益を削って配当をするファンド」です。

重要事項説明書を見るとわかりますが、そもそもこのオフィスビルは、ファンド運営事業者であるルーフトップリアルティー株式会社が自社で所有していたものです。
その不動産を担保とした銀行融資の金利はたったの「1.875%」と、クラウドファンディングで10%の配当を払ってまで資金調達する必要は全くありません。
そもそも、銀行からは極度額2.58億円の根抵当権(融資の上限額を定めるものととらえてください)が設定されている中、ファンド募集時点では2.15億円の融資しか受けていません。

つまり、銀行からあと4,000万円の追加融資を金利1.875%で受ける余地がある中、クラウドファンディングで投資家に配当10%を払って1,500万円を募集する必要なんて、ないんです。
運営事業者としては明らかに損をしていますので、サービス開始時の集客の目玉として、損を飲み込んだとしか考えようがありません。

このファンドはあくまでPR目的のため評価できませんので、この先の動向をウォッチする必要がありますね。
そこで、次の第2号ファンドも見てみましょう。

「TAMBO 名古屋市中川区プロジェクト」

2号ファンドは、名古屋市の1棟マンションの賃料収入をベースとしたインカム型ファンドです。
前回の1号ファンドのようなあからあまなPR用ファンドではないため、少し、ファンド運営事業者の考え方がわかるものになりそうですので、後半で解説します。

TAMBO 名古屋市中川区プロジェクト

ファンド基本情報

想定利回り 9%
募集期間 2024-05-13 09:00:00~
0000-00-00 00:00:00
運用期間 8ヵ月(2024-05-27~2025-01-31)
募集方式 先着式
タイプ インカム
募集額 4,500万円
劣後出資額 1,500万円
出資総額 6,000万円
劣後出資比率 25%

対象不動産情報

物件タイプ1 一棟収益
物件タイプ2 レジ
権利 所有権
建築年月 1995-07-26
物件情報 ・近鉄名古屋線 / 伏屋駅 徒歩5分に立地する鉄骨造亜鉛メッキ鋼板葺3階建マンション
・現在満室稼働中
固有リスク ・名古屋市の「洪水ハザードマップ」によれば、想定し得る最大規模の降雨により河川が氾濫した場合に想定される浸水深が3mから5mと想定されているため、最悪な場合には2階まで浸水するリスク

重要事項説明書を見ると、このマンションも、運営会社が現金で購入・保有していたマンションとなっており、ファンド募集時点で抵当権(担保)設定もなく、ファンド運営事業者であるルーフトップリアルティー株式会社が自社で所有していたものです。
1号ファンドとの違いは、不動産を担保とした銀行融資を受けておらず、販売用を前提に所有している状態のため、投資家から資金調達する意味が少し出てきます。
というのは、不動産会社にとっては、手元キャッシュの有効活用は経営上非常に重要なテーマですので、この不動産を元に調達した資金で、新たな物件の仕入れや工事費用などにまわす方がメリットがあるケースもあります。

正直、投資家からの資金調達より銀行から借りる方が安くつくためPR目的という色合いはまだありますが、1号ファンドよりは不動産会社にとっても合理性のある資金調達となっていますので、このファンドを通じて、TAMBOの運営方針がある程度見えてくると期待できそうです。

さて、このファンドで管理人が注目したのは、「劣後出資比率」です。
不動産事業者にとっては、劣後出資を行うということは、ファンドで生じたリスクを優先負担することに加えて、手元キャッシュをファンドに突っ込むことになります。

その状況でなお、投資家のリスク抑制のために劣後出資比率を25%という高い比率まで高めているのは、投資家保護を重視する姿勢の表れ、とみることができるでしょう。
管理人が今回、本サイトへの掲載を決めたのはこのポイントでした。

もちろんファンドへの配当利回りが9%と高く、募集額を小さくしたいという背景もあったかもしれませんが、後述するルーフトップリアルティーの事業規模・業態からは、手元キャッシュの有効活用は本来重要なテーマですので、投資家のための劣後出資を手厚くするために手元キャッシュを配分する企業姿勢は、誠実さと期待感を大いに感じさせます。

TAMBOの運営会社 「ルーフトップリアルティー株式会社」とはどんな会社?

サービスはまだ始まったばかりと、サービスやファンドだけでは判断材料はまだまだ足りませんね。
そこで、運営企業の情報についてもチェックしてみましょう。

「ルーフトップリアルティー株式会社」の企業基本情報チェック

会社の基本情報を確認すると、2015年に創業した、社歴10年弱の会社です。
不動産会社で社歴10年弱といえば、それなりの経歴・ノウハウを積んだ企業です。
不動産クラウドファンディングサービスを単独で立ち上げるには、システム投資で1,000万円以上、マーケティングにも集客規模に応じたコストがかかりますので、成長意欲と投資余力のある企業と想定しつつ、決算情報についてもチェックしてみましょう。

項目 情報
運営企業名 ルーフトップリアルティー株式会社
代表者 代表 若生和之
住所 東京都港区赤坂8丁目5-40 PEGASUS AOYAMA 501
TEL 050-1808-6079
会社設立 2015年12月

「ルーフトップリアルティー株式会社」の決算情報チェック

企業の決算のうち、企業の稼ぐ力を見る「PL」と、企業の財務状況を見る「BS」を見ると、2021年度までは総資産が小さく、主に不動産の売買仲介や、コンサルティングなどを中心に稼いでいた企業のようです。
2022年からは総資産額がふくらんでいますので、不動産を自社で買取り、バリューアップなどをして転売する買取転売や、不動産運営にも事業領域を広げている様子が見えます。
1号ファンドのオフィスビルや2号ファンドの収益マンションは、そうした事業の一環として所有していた物件と考えるとよさそうです。

資産規模を拡大し、事業領域を広げながらも着実に利益を確保して純資産を積み上げているところも見てとれます。

不動産の買取においては、不動産を担保とすることで銀行等金融機関からの融資を受けることができますが、買い取り額の満額は融資が下りないケースも多いため、更なる成長のためには資金調達手段の多様化も重要になりますので、不動産クラウドファンディングは、その一環、という意味があるのかもしれません。
不動産クラウドファンディングでは現状、高い配当利回りの負担もあり、運営企業にとっては一定のリスクや負担になりますが、1億円規模の純資産をもっていますので、クラファンでの資金調達規模が一気に10億円を超えるようなことでなければ、それなりの純資産を確保しているとみてよいと思います。
※決算の見方については、別記事「不動産クラウドファンディング事業者の決算チェックポイント」で解説していますので、興味を持った方はご欄下さい。

ルーフトップリアルティー株式会社決算情報(BS)

ルーフトップリアルティー株式会社決算情報(PL)

最後に

当サイトは、管理人が投資を実際に行った、または、投資をしたいと感じるサービスのみを掲載している不動産クラウドファング投資サポートサイトです。
管理人としては、ある程度方針などが見えてきたファンドを中心に掲載をしようと思っていましたが、TAMBOについては、2号ファンドの段階で投資を検討したくなったので、サイトオープン直後ながら、掲載対象に加えています。
PRの意味合いが薄れる3号、4号と続くにつれ、利回りは低下していくものと想定しますが、それなりの利回りと、投資家保護とのバランスを両立していただけるようなら、是非投資したいファンドとなりそうです。
今後も、継続的に投資家にとって魅力の高いファンド組成を進めてくれることを期待しています。
鈴木 万里夫(仮)
株式投資歴20年以上を経た後、株式・投資信託との分散投資先として不動産クラウドファンディング投資をスタート。
不動産クラウドファンディング投資実績10ファンド / 1,000万円以上。今後もコンスタントに年間10ファンド程度に分散投資を継続予定。
投資検討のために自身が欲しい情報を集約できる投資サポートサイトとしてInvestor’s EYEを企画し、現在管理人として運営中。
【保有資格】 不動産証券化協会認定マスター / 宅地建物取引士
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