「利回り不動産」とは?
2021年4月にサービス開始して以降55件のファンドを組成してきた、不動産クラウドファンディングサービスの中でも、歴史も実績件数もあるサービスです。
あまり派手な宣伝をしているイメージはないのですが、芸能人をイメージキャラクターに起用するなど、サービスの力を入れていることが伺えます。
「利回り不動産」は不動産特定共同事業法に基づき提供される投資型クラウドファンディングサービス
「利回り不動産」は、不動産特定共同事業法(以下、不特法)に基づき厳しい規制やルールのもとで提供される、投資型クラウドファンディングサービスです。
不動産クラウドファンディングとは、「不動産特定共同事業法(以下、不特法)」という法律に基づき、国土交通省・都道府県から許可または登録を認められた事業者のみが投資家に提供可能な投資商品であり、以下のようなメリット・強みを持つサービスです。
不動産クラウドファンディング投資のメリット・強み
- 株式のような値動きがなく、堅実な配当利回りが期待できる
- 出資金の使途は対象不動産運営に関するものに限定し、リスクを限定
- 優先劣後構造で、ファンドで損失が生じてもまず事業者が負担
- 契約書は行政の審査を経ており、不当に不利な心配がない
- 面倒な不動産運用はファンド運営事業者にお任せ
- ただし元本保証はないため、複数サービスへの分散投資は重要!
不動産特定共同事業法は厳しい投資家保護のためのルールを定めているため、サービスやファンド運営を行う事業者は全て、このルールに従って投資家保護に取り組んでいます。
(上記のうち、優先劣後構造については厳密には法律に定める義務ではないため、ヤマワケエステートなど一部該当しない事業者が存在します。)
「利回り不動産」についても当然東京都の許可を取得しており、サービスやファンド運営についても行政の監督を受けています。
(不動産特定共同事業 東京都知事 第143号)
不動産クラウドファンディングに共通する特徴や制度については本サイトの
「不動産クラウドファンディングとは?」で解説していますので、ご確認ください。
「利回り不動産」のサービスの魅力、特徴
「利回り不動産」のサービスの特徴を確認する上で、「利回り不動産」のこれまでの実績の確認と、当サイトで収集している不動産クラウドファンディングサービスの平均との対比を見てみましょう。
利回り不動産 ファンド提供状況
項目
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直近6カ月
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累計
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全サービス平均
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利回り
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6.8%
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6.6%
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6.13%
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劣後出資比率
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10%
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10%
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16.84%
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組成件数
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6件
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55件
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–
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資金調達額
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8億4,015万円
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42億4,717万円
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–
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運用終了額
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–
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24億3,862万円
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–
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※2024年5月時点。比較対象は当サイトが収集対象としている「管理人が投資対象候補としたい厳選20サービス」の平均値です。
こうして比較すると利回りが高く、劣後出資比率も平均は下回るものの10%と一般的な水準を確保しており、投資家保護のための安全性を重視しながらも、利回りの高さも両立する、非常にバランスの良いファンドを提供されています。
運用を終了したファンド数も40件を超えており、派手な宣伝をしていないため目立たないかもしれませんが、かなり魅力的なサービスではないでしょうか?
管理人は投資先候補としてかなり魅力のあるサービスだと感じており、サービスの特徴を整理すると、以下のようになります。
「利回り不動産」とは
- 業界平均を超える高めの利回りと安全性を両立する、非常にバランスの良いファンド
- ファンドの組成頻度も月1件ペースと安定しており、投資チャンスも多い
- 「ワイズコイン」という独自のポイントサービスがあり、amazonギフトにも交換可能
- 運営企業の財務もバランスが取れており、ファンドの安全性・運営企業の信用力ともにバランスが良い
ポイントの最後に記載した運営企業の財務については、次の章で触れさせていただきます。
「利回り不動産」を運営する「株式会社ワイズホールディングス」とは?
不動産クラウドファンディングは、「面倒な不動産運用はファンド運営事業者にお任せ」する投資商品です。
投資先を選ぶ際には、ファンド運営事業者の不動産事業のノウハウや財務状況を確認することが非常に重要になります。
そこで、利回り不動産を運営する「株式会社ワイズホールディングス」をチェックしてみましょう。
株式会社ワイズホールディングスの基本情報
まず、株式会社ワイズホールディングスの基本情報を確認します。
2014年創業の社歴10年を迎える不動産会社です。
企業ホームページを確認すると、ホテル用地やレジデンス開発の他、不動産仲介やリゾート・レジャー運営や開発を行っているデベロッパーの比率の高い事業構造のようです。
不動産クラウドファンディングでは不動産運営、開発型のファンドを提供していますが、これまで本業の不動産業で培ったノウハウを生かしたファンドを組成しているようですので、ファンド運営に必要なノウハウや業界ネットワークを持っていることを期待できそうです。
運営企業情報
項目
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情報
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運営企業名
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株式会社ワイズホールディングス
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代表者
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代表者 和泉隆弘/萩公男
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住所
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東京都港区虎ノ門4丁目3番1号 城山トラストタワー33階
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TEL
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03-5843-8874
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会社設立
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2014年08月
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株式会社ワイズホールディングスの決算情報チェック & 業界平均との比較
次に、当サイトに掲載している株式会社ワイズホールディングスの決算(2024.5時点)と、不動産クラウドファンディングサービス事業者の平均値を比較して見てみましょう。
企業の財務の健全性を確認できる「BS」を見ると、業界平均の22.98%と比べて若干低い水準ですが、過度に低いわけではなく、一般的な不動産会社として見ても、それなりの水準の純資産を確保しています。
不動産クラウドファンディングではファンドで所有する資産の分総資産額が膨らむため、自己資本比率が低下しがちなのですが、サービス3年目で、これだけのペースでファンドを組成している企業の中では、自己資本比率をかなり高い水準に維持しており、企業としてのリスク管理意識が強い企業だと管理人は判断します。
若干余談になりますが、不動産特定共同事業法では、「営業部門」と「審査部門」が独立していることが求めれているのですが、しっかり厳しい目でチェックできる強い「審査部門」、または経営者がいる企業なのではないかと思います。(こういった企業は、案外少ないものなのです。)
株式会社ワイズホールディングス 決算情報(BS)
項目
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2023年04月30日
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2022年04月30日
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2021年04月30日
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全サービス平均
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総資産
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27億7,871万円
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22億6,868万円
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21億2,632万円
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–
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純資産
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5億5,082万円
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5億3,300万円
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5億21万円
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–
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自己資本比率
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19.8%
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23.5%
|
23.5%
|
22.98%
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次に、企業が利益を稼ぐ力を確認できる「PL」を見ると、2022年4月決算では業界平均を超える利益率となっていますが、2023年4月決算では、利益率がかなり低くなっていますが、大丈夫そうでしょうか?
決算数値をよく見ると、2023年4月は、売上高自体を大きく拡大しています。
ワイズホールディングスは用地開発からデベロップメント、収益物件の買取転売などを総合的に行っている不動産会社ですので、利益率が低いが、額の大きい転売案件などを扱った可能性があります。
経常利益「率」は0.2%ですが、経常利益の「額」は1億1,540万円と2022年より拡大していますので、この利益率の低下は、あまり心配がいらないと管理人は考えます。
(若干専門的な視点になりますが、売上の一時的な増加があるものの、総資産が過度に膨らんでいるわけではなく、在庫として抱える不動産で大きなリスクを抱えている様子も数字からは見えないと思います。)
※決算の見方については、別記事「
不動産クラウドファンディング事業者の決算チェックポイント」で解説していますので、興味を持った方はご欄下さい。
株式会社ワイズホールディングス 決算情報(PL)
項目
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2023年04月30日
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2022年04月30日
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2021年04月30日
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全サービス平均
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売上高
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80億175万円
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14億2,019万円
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48億5,450万円
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–
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売上総利益
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4億6,326万円
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3億9,141万円
|
3億119万円
|
–
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売上総利益率
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5.8%
|
27.6%
|
6.2%
|
18.31%
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営業利益
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1億1,540万円
|
7,985万円
|
8,763万円
|
–
|
営業利益率
|
1.4%
|
5.6%
|
1.8%
|
2.69%
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経常利益
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1億1,540万円
|
7,985万円
|
8,763万円
|
–
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経常利益率
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0.2%
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3.5%
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1.5%
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1.08%
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※2024年5月時点の直近開示データ。比較対象は当サイトが収集対象としている「管理人が投資対象候補としたい厳選20サービス」の平均値です。
まとめ:「利回り不動産」について
これまで、「利回り不動産」自身が提供するファンドが、「利回り」と「安全性」のバランスが良く、ファンドの組成「実績」や「頻度」も高いことを確認しました。
また、運営企業である「株式会社ワイズホールディングス」の決算についても、自己資本比率を確保しつつ、しっかり利益も稼げている状況が確認できました。
特出した高い利回りがあるサービスや、派手に広告を出しているサービスのような目立ち方はしていませんが、投資先として有力なサービスだと感じられた方は多いのではないでしょうか?
サービスに興味を持っていただいた方は、公式サイトから会員登録を是非ご検討下さい。
最後に
ここまで「利回り不動産」の魅力と留意点をご説明しましたが、ご覧になった皆さんは、どう感じられましたでしょうか。
当サイトは管理人が実際に投資した、または投資を検討したいサービスだけを掲載していますが、その中でも利回り不動産は、懸念事項が少ない、バランスの良いサービスとなっています。
不動産クラウドファンディング投資は堅実な利回り投資が期待できる投資商品ですが、万が一の運営事業者の倒産リスクの可能性も踏まえ、分散投資が非常に重要になりますので、新たな投資先候補として検討されるのは、いかがでしょうか?
なお、当サイトではリスク分散の観点で、複数のサービスに対する分散投資を強く推奨しており、投資先サービスやファンド探しに役立つ情報の収集、掲載に努めていますので、他サービスについても是非ご確認下さい。
鈴木 万里夫(仮)
株式投資歴20年以上を経た後、株式・投資信託との分散投資先として不動産クラウドファンディング投資をスタート。
不動産クラウドファンディング投資実績10ファンド / 1,000万円以上。今後もコンスタントに年間10ファンド程度に分散投資を継続予定。
投資検討のために自身が欲しい情報を集約できる投資サポートサイトとしてInvestor’s EYEを企画し、現在管理人として運営中。
【保有資格】 不動産証券化協会認定マスター / 宅地建物取引士