汐留ファンディング12号(東京都墨田区戸建用地プロジェクト)は想定利回り10%の高利回りファンド
今回のファンドは、東武鉄道亀戸線小村井駅まで徒歩約2分の土地と建物を取得し、①隣地との境界確定や、②私道の掘削及び通行等の承諾を得ることで、戸建て用地として戸建て事業者等に売却して売却益を得る計画です。
本ファンドでは劣後出資比率10%となっているため、10%までの損失は事業者が負担する仕組みとなっており、リスクとリターンのバランスが良いファンドと言えるでしょう。
境界確定や私道の掘削や通行の承諾を行う際のリスクとは?
ファンドが購入する土地は、「42条1項5号道路(=私道)」に接道しているため、水道やガス管を引き込むために道路を掘削する際に私道の所有者の承諾が必要です。
また、住人や住人の車両がその私道上を通行についても承諾を得る必要があります。
戸建事業者にはこういった承諾に関わる調整が完了してから購入したいというニーズもあるため、ファンドを通じてこれらの調整を行うことで、戸建事業者等に対して高値で売却することをめざすことになります。
では、「承諾が得られない」といったリスクまで想定する必要がどの程度あるのでしょうか?
結論としては、余程合理的な理由がない限り、最悪訴訟を行えば承諾が得られる可能性が高いです。また、そこまで行く前に交渉や民事調停などで承諾が得られる場合がほとんどです。
とはいえ、掘削工事に関して条件がつくことなどで想定より工事費が上振れる、工期が伸びる、といった状況が生じる可能性もありますので、そういったリスクをファンドが負う分、事業者に対しては高値での売却ができるというビジネスモデルだと理解しておくとよいでしょう。
隣地境界についても、例えば越境状態が確認された場合には対応についての協議や覚書の締結が必要となるケースがあるため、大きくはないものの一定程度のリスクがあると考えて投資判断することをお勧めします。
管理人個人的には想定利回りを下げて劣後出資比率を高めたファンドの方が魅力的に感じる部分はありますが、損失リスクがある程度限定されているファンドで想定利回り10%というのは、かなり魅力的なファンドではないでしょうか?