「GALA FUNDING #29(横濱関内)」は、好立地駅近築浅区分マンション×インカム型×劣後出資比率30%の安全重視ファンド
GALA FUNDINGは、運営事業者が開発するマンションシリーズ「GALA」を投資対象とするインカムゲイン型ファンドです。
ファンドの特徴として、
ほぼ全ての物件が、「都心好立地」「駅近」「築浅」の区分マンションとなっており、資産価値が落ちにくい物件が投資対象です。
この物件の賃料をベースに配当するインカムゲインファンドですからそもそもリスクが低いのですが、更に、
・劣後出資比率30%
・運営企業の財務の健全性の目安となる自己資本比率が70%水準と、業界でも極めて高い健全性を誇る
と、
不動産クラファンでも非常に高い安全性を持つことが特長となっています。
今回も、
横浜市営地下鉄ブルーライン「関内」駅まで徒歩4分の好立地築浅区分所有マンションを取得し、賃料を原資に配当するインカム型ファンドとなっています。
利回り水準は3%と、不動産クラファンの中では目立たない水準ではありますが、
リスクとリターンのバランスを考慮すれば、「リターンが高い」と管理人は感じます。
管理人の期待する投資運用イメージとしては、貯蓄に寝かせているお金の一部をGALAに投資できれば、トータルリターンが改善できる、ということで、一定枠が確保できればありがたいファンドだと感じています。
もちろん
リスクがゼロとは言えないのですが、仮にリーマン・ショックのような不況、不動産下落局面が起きることを想定した場合においても、なお魅力を失わない投資商品ではないか、と思います。このような特長を持つ投資商品は、他になかなかないのではないか、と思います。
(景気動向と逆の値動きをする投資先と比べればもちろん勝てないですが)
「GALA FUNDING」は、リスクに対して十分なリターンが得られる安全性重視ファンド
2020年5月のサービス開始以降、28ファンドを募集し、20ファンドを既に運用終了した(2025.6.30時点)実績のある不動産クラウドファンディングサービスです。
最大の特徴は「安全性の高さ」のサービスですので、
投資初心者や、安全性重視で分散投資先を選びたい方にはお勧めのサービスとなっています。
「GALA FUNDING」を他サービスと比較してみる
まずは、定量的なデータから、他の不動産クラウドファンディングサービスと比較して、サービスの特長や傾向をチェックしてみましょう。
平均利回りが3%と不動産クラウドファンディングサービスの平均と比べると控えめですが、安全性を考えれば、十分な魅力があると管理人は考えています。
以下に「GALA FUNDING」の特徴を整理してみますが、、安全性に関しては不動産クラウドファンディング業界でも屈指の水準となっています。
GALA FUNDINGの安全性を高めるファンド設計
- 好立地で築年数も浅い「GALAマンション」に限定しており、資産価値が落ちにくい
- 安定した賃料を配当原資とするインカム型
- 万が一の損失発生時に投資家の元本を保護する劣後出資比率が30%と高水準
- 運営企業は東証プライム市場に上場する株式会社FJネクストホールディングス
- 自己資本比率70%水準と、不動産クラウドファンディング事業者でもダントツの財務基盤を誇る
運営企業の株式会社FJネクストホールディングスの事業規模や収益規模を見ると、不動産クラウドファンディング事業は、収益を稼ぐという意味では全く経営に貢献しません。
では、なぜ不動産クラウドファンディングサービスを提供しているのでしょう?
「GALA RESIDENCE」ブランドで展開する分譲マンションシリーズをテレビCMで見た方も多いと思いますが、ファンド運営もブランドの認知度向上の意味合いの方が強いと考えるのが妥当でしょう。
これだけブランド力の高い企業にとっては、ファンドで投資家に損失を与えてブランドを棄損してしまうことは絶対に避けたいという誘因が働きます。(広告や認知度向上のために事業を行って、ブランドを棄損しては大問題です。
つまり、ファンドのこの過剰な安全設計は、投資家に損失を与えるリスクを最大限低くする、という目的で設計されたファンドと考えられるでしょう。
(このグレードの物件の資産価値が30%も棄損するというのは、大災害など非常に限定されたケースだけでしょいう。)
管理人が不動産クラウドファンディングを始めたい知人から相談を受けた場合、真っ先に紹介するのがこの「GALA FUNDING」です。
GALA FUNDING ファンド提供状況
| 項目
|
直近6カ月
|
累計
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全サービス平均
|
| 利回り
|
3%
|
3.2%
|
6.47%
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| 劣後出資比率
|
30%
|
30%
|
19.04%
|
| 組成件数
|
7件
|
28件
|
-
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| 資金調達額
|
3億1,080万円
|
11億7,851万円
|
-
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| 運用終了額
|
-
|
8億912万円
|
-
|
※2025年6月10日時点。比較対象は当サイトが収集対象としている「管理人が投資対象候補としたい厳選36サービス」の平均値です。
「株式会社FJネクストホールディングス」の決算情報チェック & 業界平均との比較
続いて、当サイトに掲載している「株式会社FJネクストホールディングス」の決算(2025.6.10時点)を見てみましょう。
不動産業界の方以外にはピンとこないかもしれませんが、
自己資本比率が70%水準というのは極めて高い水準です。
直近の決算期でも利益を積み上げ、純資産を50億円以上積み増しており、財務の強さに加えて、利益を稼ぐ力も非常に高い企業と言えます。
一般の方でもイメージできる大手不動産会社というと「三井不動産」「三菱地所」「住友不動産」などがあがると思いますが、3社の自己資本比率は30%代となっており、リーマン・ショックなど過去の不動産相場下落期の経験からも、財務の健全性を確保する上で、自己資本比率30%代を上回る水準を意識している企業は多いのでしょう。
FJネクストホールディングスの自己資本70%という水準が極めて高い、という表現ことが理解いただけるのではないでしょうか。
不動産デベロッパー業態で上場企業となると、ここまで純資産と現預金を確保していれば株主から投資を拡大するよう要求があるのでは?と感じるくらいの水準なのですが、利益率も高い水準を確保しており、堅実経営という点を評価する方が株主になっているのかもしれません。
(本題とそれますが、株式の配当利回りが3.74%(2024.5.20時点)と、利益を投資家に還元しており、高配当株としての評価を得ていそうです。)
※決算の見方については、別記事「
不動産クラウドファンディング事業者の決算チェックポイント」で解説していますので、興味を持った方はご欄下さい。
株式会社FJネクストホールディングス 決算情報(BS)
| 項目
|
2025年03月31日
|
2024年03月31日
|
2023年03月01日
|
全サービス平均
|
| 総資産
|
1,054億7,700万円
|
952億8,100万円
|
889億3,800万円
|
-
|
| 純資産
|
729億2,200万円
|
680億3,100万円
|
630億2,200万円
|
-
|
| 自己資本比率
|
69.14%
|
71.4%
|
70.86%
|
28.18%
|
運用中資産規模 AUM(※)
|
2億4,200万円
|
-
|
-
|
-
|
| AUM÷純資産
|
0
|
-
|
-
|
9.72
|
| 現預金
|
244億6,800万円
|
346億
|
322億5,400万円
|
-
|
| 現預金比率
|
23.2%
|
36.31%
|
36.27%
|
13.66%
|
※直近1年間のファンドの募集額に運用期間(年換算)を乗じることで、現在運用中ファンドにおける投資家からの出資金規模を算出。(当サイト独自指標です)
株式会社FJネクストホールディングス 決算情報(PL)
| 項目
|
2025年03月31日
|
2024年03月31日
|
2023年03月01日
|
全サービス平均
|
| 売上高
|
1,124億2,900万円
|
1,004億500万円
|
846億8,800万円
|
-
|
| 売上総利益
|
206億4,400万円
|
201億7,400万円
|
188億4,800万円
|
-
|
| 売上総利益率
|
18.36%
|
20.09%
|
22.26%
|
25.14%
|
| 営業利益
|
94億8,800万円
|
94億3,100万円
|
82億5,000万円
|
-
|
| 営業利益率
|
8.44%
|
9.39%
|
9.74%
|
7.6%
|
| 経常利益
|
94億5,900万円
|
94億3,400万円
|
82億1,900万円
|
-
|
| 経常利益率
|
8.41%
|
9.4%
|
9.71%
|
5.96%
|
※2025年6月10日時点。比較対象は当サイトが収集対象としている「管理人が投資対象候補としたい厳選36サービス」の平均値です。
「GALA FUNDING」に悪い点はあるの?
GALA FUNDINGの弱点をあげれば、「募集額が小さい」ことでしょうか。
組成頻度は安定しており、投資機会自体は多いのですが、募集額が小さいため、なかなか、コンスタントに投資枠を確保することは難しいかもしれません。
とはいえ、運営企業からすれば、不動産クラファンはビジネスとして儲けるため、というより、GALAシリーズの認知度向上などの広告効果を狙っているだけのことでしょうから、募集額が急に大きくなるような期待も持ちにくいと思っています。
なかなか投資枠確保はできませんが、ダメ元で毎回応募してみるだけの魅力のあるサービスではないでしょうか?