「みんなでシェアファンド」とは?
2022年11月のサービス開始以降17ファンドを組成し、既に9ファンドの償還を完了した実績を持つ不動産クラウドファンディングサービス(※)です。
運営企業のコーシンホーム株式会社2001年創業と20年以上の社歴を持ち、大阪の政令指定都市堺市で戸建住宅の分譲や不動産管理、空き家活用などを行ってきた不動産会社です。
サービスで扱う不動産も堺市近辺の戸建て住宅が中心となっており、
運営企業の得意な領域でファンド組成をしている安心感の高いサービスです。
戸建住宅という身近な不動産を扱うファンドのため、不動産投資に詳しくない方でも事業収支やリスクの想定がしやすく、利回りも比較的高めのため、投資初心者はもちろん、不動産クラファンに詳しい方にとっても分散投資先としての魅力があるのではないでしょうか。
<運営企業コーシンホーム株式会社イメージ/社歴>
※不動産クラウドファンディングサービスは、不動産特定共同事業法に基づき提供される不動産投資から得られる利益を原資に配当、元本償還を行う投資商品です。
不動産クラウドファンディングサービス共通の特徴については記事後半で解説します。
「みんなでシェアファンド」を他サービスと比較してみる
まずは、定量的なデータから、他の不動産クラウドファンディングサービスと比較して、サービスの特長や傾向をチェックしてみましょう。
平均利回りが6.4%と不動産クラウドファンディングの平均値を上回っている上、投資家の元本を守る劣後出資比率も25%を超える高い水準となっており、利回りと安全性を両立するファンド設計となっています。
ファンド組成頻度も半年間と5件と安定しており、投資機会が多い点も魅力です。
戸建住宅中心ということで、ファンド規模は大きくはありませんが、分散投資先として加える価値を感じられる、魅力的なサービスではないでしょうか?
みんなでシェアファンド ファンド提供状況
項目
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直近6カ月
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累計
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全サービス平均
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利回り
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6.4%
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6.4%
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6.1%
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劣後出資比率
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25.6%
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23.3%
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19.27%
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組成件数
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5件
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17件
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–
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資金調達額
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1億1,060万円
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2億7,320万円
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–
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運用終了額
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–
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1億2,220万円
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–
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※2024年7月7日時点。比較対象は当サイトが収集対象としている「管理人が投資対象候補としたい厳選29サービス」の平均値です。
「みんなでシェアファンド」のサービスの魅力、特徴
「みんなでシェアファンド」の魅力、特徴は、以下のポイントになります。
「みんなでシェアファンド」の魅力、特徴とは
- 高めの利回りと高い劣後出資比率で、リターンと安全性を両立するバランスの良いサービス
- 大阪府の政令指定都市堺市を中心とした戸建住宅に投資可能
- ファンドの規模は小さいが、組成頻度が安定しており投資チャンスも有り
「みんなでシェアファンド」を運営する「コーシンホーム株式会社」とは?
不動産クラウドファンディングは、「面倒な不動産運用はファンド運営事業者にお任せ」する投資商品です。
投資先を選ぶ際には、ファンド運営事業者の不動産事業のノウハウや財務状況を確認することが非常に重要になります。
そこで、「みんなでシェアファンド」を運営する「コーシンホーム株式会社」をチェックしてみましょう。
「コーシンホーム株式会社」の基本情報
大阪府の政令指定都市堺市に本拠を置く、創業2001年の老舗の不動産会社です。
戸建分譲を中心として、空き家活用など、「戸建て」に関するノウハウを積み上げてきている他、一級建築士事務所「アイ建設」をグループ会社としてもっており、戸建に関する総合力を持つ不動産会社です。
<運営企業コーシンホーム株式会社 戸建住宅施工イメージ>
得意な地域の得意な戸建住宅を扱うファンドを組成していますので、本業のノウハウをファンド運営に活かせる点はサービスの魅力になっています。
運営企業情報
項目
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情報
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運営企業名
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コーシンホーム株式会社
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代表者
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代表取締役 南相太
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住所
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大阪府堺市東区白鷺町1丁5番1-2号
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TEL
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0120-519-129
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会社設立
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2001年02月05日
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「コーシンホーム株式会社」の決算情報チェック & 業界平均との比較
まず、当サイトに掲載している「コーシンホーム株式会社」の決算(2024.7.7時点)を見てみましょう。
運営企業の財務の健全性があらわれる「BS」を見ると、総資産規模が安定しており、自己資本比率をじわじわと上げてきており、2024年3月末時点では19.65%と20%に迫る水準となっています。
運営企業の利益を稼ぐ力があらわれる「PL」を見ると、平均的な利益率ながら、毎年着実に利益を上げ、純資産を積み上げていることが確認できます。
売上高10億円未満規模の企業が単独で不動産クラウドファンディングサービスを安定して提供しているケースはかなり珍しいのですが、創業20年で積み上げた財務基盤と不動産事業の運営能力を元に、無理のない規模で堅実に事業を展開していることが決算から想定できますので、安心感のある決算データではないでしょうか。
不動産クラウドファンディングサービスに力を入れるケースでは、ファンドからの資金調達で事業規模を急激に拡大するサービスもありますが、急激な成長にはリスクがセットでついてきます。
「コーシンホーム株式会社」の場合は、
過度な成長を追わない代わりに、不動産クラファンの宣伝を派手に行わず堅実にサービスを運営している点はサービスの安心感にもつながります。
運営企業の規模は小さいため上場企業ほどの信用力があるとは言えませんが、
その規模の企業が投資家保護のための劣後出資に資金を高い水準で投下できているというのは、経営者やファンド運営責任者の投資家保護意識の強さの表れだと管理人は考えます。(これは経営者の立場ではなかなか大変なことですので。)
個人的には投資家に過度なリスクを負担させるようなファンド組成をするとは考えにくい点でも魅力を感じますので、是非今後も投資家にとって魅力的なファンドの提供を継続いただいたいと感じます。
※決算の見方については、別記事「
不動産クラウドファンディング事業者の決算チェックポイント」で解説していますので、興味を持った方はご欄下さい。
コーシンホーム株式会社 決算情報(BS)
項目
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2024年03月31日
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2023年03月31日
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2022年03月31日
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全サービス平均
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総資産
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12億3,115万円
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11億7,468万円
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12億8,308万円
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–
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純資産
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2億4,189万円
|
2億2,000万円
|
1億9,530万円
|
–
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自己資本比率
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19.65%
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18.73%
|
15.22%
|
21.62%
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運用中資産規模 AUM(※)
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1億4,700万円
|
–
|
–
|
–
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AUM÷純資産
|
0.61
|
–
|
–
|
7.66
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現預金
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–
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–
|
–
|
–
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現預金比率
|
–
|
–
|
–
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9.09%
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※直近1年間のファンドの募集額に運用期間(年換算)を乗じることで、現在運用中ファンドにおける投資家からの出資金規模を算出。(当サイト独自指標です)
コーシンホーム株式会社 決算情報(PL)
項目
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2024年03月31日
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2023年03月31日
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2022年03月31日
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全サービス平均
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売上高
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7億7,407万円
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8億2,595万円
|
7億9,969万円
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–
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売上総利益
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2億2,205万円
|
2億2,154万円
|
2億322万円
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–
|
売上総利益率
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28.69%
|
26.82%
|
25.41%
|
20.49%
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営業利益
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1,603万円
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4,768万円
|
4,439万円
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–
|
営業利益率
|
2.07%
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5.77%
|
5.55%
|
4.63%
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経常利益
|
3,011万円
|
3,667万円
|
3,276万円
|
–
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経常利益率
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3.89%
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4.44%
|
4.1%
|
3.29%
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※2024年7月7日時点。比較対象は当サイトが収集対象としている「管理人が投資対象候補としたい厳選29サービス」の平均値です。
まとめ:「みんなでシェアファンド」とは?
小粒ながら、平均よりも高い利回りと劣後出資比率を確保する、リターンと安全性を両立する条件の良好なサービスです。
大阪堺市と、関西圏以外の方にはイメージがわきにくいエリアの戸建住宅が主な投資先となりますが、首都圏に集中投資している方にとってはエリア分散効果も得られるメリットがあります。
分散投資先としての魅力は十分にある、面白いサービスではないでしょうか?
最後に
ここまで「みんなでシェアファンド」の魅力と留意点をご説明しました。
不動産クラウドファンディング投資は堅実な利回り投資が期待できる投資商品ですが、万が一の運営事業者の倒産リスクの可能性も踏まえ、分散投資が非常に重要になりますので、新たな投資先候補として検討されるのは、いかがでしょうか?
なお、当サイトではリスク分散の観点で、複数のサービスに対する分散投資を強く推奨しており、投資先サービスやファンド探しに役立つ情報の収集、掲載に努めていますので、他サービスについても是非ご確認下さい。
「みんなでシェアファンド」は不動産特定共同事業法に基づき提供される投資型クラウドファンディングサービス
「みんなでシェアファンド」は、不動産特定共同事業法(以下、不特法)に基づき厳しい規制やルールのもとで提供される、投資型クラウドファンディングサービスです。
不動産クラウドファンディングとは、「不動産特定共同事業法(以下、不特法)」という法律に基づき、国土交通省・都道府県から許可または登録を認められた事業者のみが投資家に提供可能な投資商品であり、以下のようなメリット・強みを持つサービスです。
不動産クラウドファンディング投資のメリット・強み
- 株式のような値動きがなく、堅実な配当利回りが期待できる
- 出資金の使途は対象不動産運営に関するものに限定し、リスクを限定
- 優先劣後構造で、ファンドで損失が生じてもまず事業者が負担
- 契約書は行政の審査を経ており、不当に不利な心配がない
- 面倒な不動産運用はファンド運営事業者にお任せ
- ただし元本保証はないため、複数サービスへの分散投資は重要!
不動産特定共同事業法は厳しい投資家保護のためのルールを定めているため、サービスやファンド運営を行う事業者は全て、このルールに従って投資家保護に取り組んでいます。
(上記のうち、優先劣後構造については厳密には法律に定める義務ではないため、ヤマワケエステートなど一部該当しない事業者が存在します。)
「みんなでシェアファンド」についても当然、サービス提供事業者・ファンド運営者ともに大阪府の許可を取得しており、サービスやファンド運営についても行政の監督を受けています。
(コーシンホーム株式会社:不動産特定共同事業 大阪府知事第21号)
不動産クラウドファンディングに共通する特徴や制度については本サイトの
「不動産クラウドファンディングとは?」で解説していますので、ご確認ください。
鈴木 万里夫(仮)
株式投資歴20年以上を経た後、株式・投資信託との分散投資先として不動産クラウドファンディング投資をスタート。
不動産クラウドファンディング投資実績10ファンド / 1,000万円以上。今後もコンスタントに年間10ファンド程度に分散投資を継続予定。
投資検討のために自身が欲しい情報を集約できる投資サポートサイトとしてInvestor’s EYEを企画し、現在管理人として運営中。
【保有資格】 不動産証券化協会認定マスター / 宅地建物取引士