「PARTNERS Funding」とは?
2020年1月にサービスを開始し、これまでに既に31ファンドの運用を終了した実績のある不動産クラウドファンディングサービスです。
福岡市の区分所有マンションを中心に、
インカム型で劣後出資比率30%という高い安全性ながら、想定利回り8%を超えるファンドが中心のかなり好条件のサービスです。
運営企業の株式会社パートナーズは2011年創業ながら個人投資家向けの投資用不動産の売却を中心に、生命保険や損保、相続に関するコンサルティングなど総合的な富裕層向けサービスを展開しています。
また、
運営企業が本業で得意としている区分マンションを専門に取り扱っている点も、サービスの安定性につながりそうです。
不動産クラウドファンディングでは不動産の運用や売却を運営事業者に任せる形になりますので、「PARTNERS Funding」では本業の強いノウハウや販売力をファンド運営に最大限活用してくれることが期待できます。
不動産クラウドファンディングに共通する特徴や制度については本サイトの
「不動産クラウドファンディングとは?」で解説していますので、ご確認ください。
「PARTNERS Funding」の特長、運用実績
まずは、当サイトに掲載する定量的なデータから、サービスの特長や傾向をチェックしてみましょう。
これまで33ファンドの組成で平均利回りが8.6%、直近の6カ月に絞っても8%と非常に高い水準です。
加えて劣後出資比率は30%となっており、
ファンドで仮に30%の損失が生じた場合も投資家の元本が守られる、安全性の高いファンド設計となっています。
PARTNERS Funding ファンド提供状況
項目
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直近6カ月
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累計
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全サービス平均
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利回り
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8%
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8.6%
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6.23%
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劣後出資比率
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30%
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30%
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19.7%
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組成件数
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3件
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33件
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–
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資金調達額
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2,842万円
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3億3,320万円
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–
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運用終了額
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–
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3億1,178万円
|
–
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「PARTNERS Funding」のサービスの魅力、特徴
「PARTNERS Funding」の特徴を先に上げると、以下のポイントとなります。
「PARTNERS Funding」の魅力、特長
- 中古マンションで強いノウハウを持つ株式会社パートナーズが運営するファンド
- ファンドの対象物件も中古マンションに特化しており、高い運営ノウハウが期待できる
- 劣後出資比率30%で安全性を確保しつつ、想定利回り8%という非常に好条件のファンドを組成
- 好条件だが募集額が小さいため、抽選倍率が非常に高くなっているのはやむなしか
「PARTNERS Funding」を運営する「株式会社パートナーズ」とは?
不動産クラウドファンディングは、「面倒な不動産運用はファンド運営事業者にお任せ」する投資商品です。
投資先を選ぶ際には、ファンド運営事業者の不動産事業のノウハウや財務状況を確認することが非常に重要になります。
そこで、「PARTNERS Funding」を運営する「株式会社パートナーズ」をチェックしてみましょう。
「株式会社パートナーズ」の基本情報
冒頭にも触れた通り、不動産会社としては、個人投資家向けの収益不動産を販売してきた企業で、区分マンションの仕入れや販売、不動産管理等に強いノウハウをもつ企業です。
マンションで賃料相場、売買相場のようなマーケットデータが重要なことはもちろん、地域特性に応じたリノベーションプランの立案能力、売却先を探索する業界ネットワークや顧客基盤も重要になりますので、そういった専門的なノウハウをファンド運営事業者が持っているという点は魅力が大きいです。
運営企業情報
項目
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情報
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運営企業名
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株式会社パートナーズ
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代表者
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代表取締役 吉村 拓
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住所
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東京都港区港南2-16-4 品川グランドセントラルタワー 17F
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TEL
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03-5488-8770
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会社設立
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2011年09月
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「株式会社パートナーズ」の決算情報チェック
まず、当サイトに掲載している「株式会社パートナーズ」の決算(2024.9時点)をご確認下さい。
運営事業者の財務の健全性があらわれる「BS」を見ると、自己資本比が40%を超えており、かなり高い水準となっています。
運営事業者の利益を稼ぐ力があらわれる「PL」を見ると、売上高が急激に拡大しており、この売上規模で年度末の資産規模が小さいというのは、不動産の仕入れ後、かなり早い回転で個人投資家や富裕層等に売却することで、手元の在庫を抑制しつつ売上を拡大しているという見方をするのが良いかと思います。
事業を拡大することで社員数などのも増加していると想定しますが、しっかり利益を継続的に確保しつつ、着実に純資産(利益剰余金等)を積み上げている点は安心感があります。
また、総資産や売上高から比べると、不動産クラファンでの資金調達は、ほとんど事業に影響がないレベルです。
これは、不動産クラファンサービスを展開している狙いが、不動産小口化投資に関心のある投資家層の獲得や、企業の認知度向上等にあり、不動産クラファンで利益を稼ぐという意図が薄いとみれば納得できる数字ではないでしょうか。
※決算の見方については、別記事「
不動産クラウドファンディング事業者の決算チェックポイント」で解説していますので、興味を持った方はご欄下さい。
株式会社パートナーズ 決算情報(BS)
項目
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2023年10月31日
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2022年10月31日
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2021年10月31日
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全サービス平均
|
総資産
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18億7,667万円
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15億2,520万円
|
11億1,728万円
|
–
|
純資産
|
9億3,258万円
|
7億975万円
|
5億4,437万円
|
–
|
自己資本比率
|
49.69%
|
46.54%
|
48.72%
|
23.07%
|
運用中資産規模 AUM(※)
|
1,200万円
|
–
|
–
|
–
|
AUM÷純資産
|
0.01
|
–
|
–
|
9.93
|
現預金
|
7億2,181万円
|
9億593万円
|
4億9,826万円
|
–
|
現預金比率
|
38.46%
|
59.4%
|
44.6%
|
12.4%
|
※直近1年間のファンドの募集額に運用期間(年換算)を乗じることで、現在運用中ファンドにおける投資家からの出資金規模を算出。(当サイト独自指標です)
株式会社パートナーズ 決算情報(PL)
項目
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2023年10月31日
|
2022年10月31日
|
2021年10月31日
|
全サービス平均
|
売上高
|
123億5,705万円
|
75億4,932万円
|
17億9,886万円
|
–
|
売上総利益
|
22億3,131万円
|
15億5,889万円
|
3億689万円
|
–
|
売上総利益率
|
18.06%
|
20.65%
|
17.06%
|
18.91%
|
営業利益
|
3億3,442万円
|
2億5,815万円
|
-645万円
|
–
|
営業利益率
|
2.71%
|
3.42%
|
–
|
3.95%
|
経常利益
|
3億2,704万円
|
2億6,883万円
|
926万円
|
–
|
経常利益率
|
2.65%
|
3.56%
|
0.52%
|
3.41%
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まとめ:「PARTNERS Funding」とは?
劣後出資比率が30%と非常に高いことに加えて、想定利回り8%を超える高利回りファンドを組成する、非常に好条件のファンドを提供するサービスです。
これまでのところ募集額が小さく当選確率が低くなることは避けられそうにないですが、高い倍率の抽選にチャレンジする価値はあるサービスではないでしょうか?
最後に
ここまで「PARTNERS Funding」の魅力と留意点をご説明しました。
不動産クラウドファンディング投資は堅実な利回り投資が期待できる投資商品ですが、万が一の運営事業者の倒産リスクの可能性も踏まえ、分散投資が非常に重要になりますので、新たな投資先候補として検討されるのは、いかがでしょうか?
なお、当サイトではリスク分散の観点で、複数のサービスに対する分散投資を強く推奨しており、投資先サービスやファンド探しに役立つ情報の収集、掲載に努めていますので、他サービスについても是非ご確認下さい。